「子供は兵役にはやらない」発言の歌手ビュレント・エルソイ裁判はじまる
2008年06月19日付 Radikal 紙

あるテレビ番組で「もし息子がいれば兵役にはやらない」と述べたビュレント・エルソイの発言について、「人々の兵役に対する意欲をそがせる」との罪により開かれた裁判の初公判が行われた。

エルソイは「以前からの予定通りコンサートを行うためにボドルムに滞在していた」ため、公判には姿を現さなかった。原告団の一人、障害者のハカン・オズギュルは、車椅子の後ろにつるしたトルコ国旗とともに法廷の左側に場所をとった。オズギュルは、軍法とトルコ刑法の兵役に関する条項を説明する中、裁判官はオズギュルに「われわれは関連条項を知っています。ですからなぜ告訴したのかそれを説明しなさい」と促した。

また原告のひとりサヴァシュ・アルタイは、公判に軍服のズボンをはき、トルコ国旗をプリントしたTシャツと青い軍のベレー帽を纏って現れ、「祖国の不分立を考えたため告訴したのです」と述べた。また別の原告ハヤティ・カラカシュもエルソイの勾留の判断を下すよう求めた。

法廷は公判期日を9月24日に延期する一方、公判前に公演予定が決まっていたことを文書で通知しなかったため、次回公判でエルソイは、強制的に出廷させられることが決定された。

エルソイについて「人々の兵役に対する意欲をそがせる」との罪で3年以下懲役を請求して裁判が開かれた。検察官の起訴状では「あらゆるトルコ人(家庭)は軍人を生む」という言葉に触れ、トルコ人が兵役に置いた重要性が説かれ、またエルソイの発言が「思想と表現の自由」の範疇では扱われないと唱えられた。

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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:14106 )