■ レバノンで14年間の運送人生活、200万ドルという幸運がファラハートに微笑む
2008年06月22日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ベイルート:マーヒル・ムカッラド】
ブハイラ県出身のエジプト人運送人が、200万ドルに相当するレバノンの宝くじに当選した。運送人の名前は、ブハイラ県の中心都市、アブーヒムス市出身のファラハート・アブドゥルマギード。彼はレバノンの運搬会社で14年間働き、そのうち13年間は一度も帰国しなかった。ようやく数ヶ月前に帰国した彼は結婚し、仕事のためにレバノンに戻った。当選が分かった後、彼は誰にもそれを告げることなく朝を待ち、保護を求めてすぐにエジプト大使館へと向かった。
彼は本紙に次のように語った。「以前にヨルダン人がもっと少ない額に当選した時、ヨルダン大使館が彼に安全を提供したことがあったので、そうしようと考えたんだ」「大使館に行って、ヤーセル・アラウィー領事に会った。そして前置きもなしに僕はこう言ったんだ。『200万ドル手に入れました。保護して下さい』ってね。当たりくじが盗まれたり、お金を運んでいるところを襲われたりしないかと心配だったんだ」。
領事はファラハートに、当たりくじは大使館の金庫の中に入れてあると周囲の人々には話すよう言った。次の日、大使館の女性弁護士が賞金の受け取り所まで彼に同行し、彼が当選者であることを証明した。そして3週間後に財務省から小切手が発行されるまでの間、賞金はエジプト銀行(バンク・ミスル)のレバノン支店に預けられ、彼名義でエジプトに送金された。賞金総額の10%に当たる20万ドルは税金として差し引かれた。ファラハートはレバノンの在留資格を得ているため、レバンノン市民として扱われたのだ。もし在留資格を得ていなかったなら、税率は20%になるところだった。
ファラハートは彼の幸運物語を次のように締めくくった。「宝くじは1997年からやっている。当選して母親、兄弟、去年12月に結婚した妻に電話したよ」。ファラハートはベイルートの家からは出ていないという。「エジプトに帰国してから恩恵にあずかることにするよ。僕は貧しい家の出なんだ」と彼は言う。彼には兄弟、姉妹が合わせて12人おり、父親は既に他界しているため、彼がベイルートで働いてきたのだ。「どんな事業を始めるにしたって、今は少し休みを取る権利があると思うね。長年、きつい仕事で疲れ、苦しんできたんだから」。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
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