イスラエルと和平交渉が進行中だとパレスチナ大統領が公表
2008年07月23日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエルがパレスチナ自治政府の弱体化を続けるのであれば、治安プランを停止するとファイヤード首相が警告
■「イスラエルとの交渉の成果は住民投票にかけられるだろう」とアッバース大統領が発言
2008年07月23日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ラーマッラー:ワリード・アワド】
パレスチナがイスラエル側との困難で骨の折れる交渉に乗り出していることを、マフムード・アッバース大統領が昨日火曜日に確認し、この交渉の成果はパレスチナ民衆の住民投票にかけられることになろうと指摘した。
その頃、パレスチナのサラーム・ファイヤード首相は、イスラエルは様々な行為を通じてパレスチナ自治政府を弱体化しようとしているとの見解を示し、自治政府の主権領域へのイスラエルの侵入が続く状態では、諸都市での治安活動から手を引くこともありえると警告した。
パレスチナのWAFA通信社が報じた声明でアッバース大統領は、パレスチナ側は最終的地位問題に関して、イスラエル側との困難で骨の折れる交渉に乗り出していると明かし、「これまでにあらゆる問題が話し合われており、今後も我々は交渉を継続する」「今年中に交渉が終わるよう望んでいる。結果が出次第、パレスチナ民衆の住民投票にかけらえるだろう」と語った。さらに大統領は、「交渉を妨げる複数の障害があり、そのうち最も重要で最も大きなものが、イスラエル政府を除く世界中の国々が反対している入植の難問である。加えて、西岸地区全体に広がる検問所や、パレスチナの街や村に対して繰り返される掃討作戦も障害となっている」と明かし、イスラエル軍の侵入や掃討、パレスチナ治安部隊への侮辱が続けば、パレスチナ部隊は引き揚げ、イスラエルが〔治安〕任務を引き受けねばならなくなるとイスラエル側に伝える、と述べた。またパレスチナでの治安状況について大統領は、「治安は我々にとって重要だ。法と治安が適用される時には誰もが違いを感じる。治安はすべての分野で発展の基本である」と述べた。
パレスチナの内部状況に関しては、「我々はアラブ提案の実施に向け、国民対話イニシアティブを開始した。その基礎となるのがイエメン提案で、ダマスカスで開催された前回のアラブ・サミットで全会一致で採択されたものである」「我々は多くのアラブ諸国への訪問を行い、アラブの朋友たちと徹底的にアラブ提案の実施について話し合った。数日中にはアラブ提案の活性化とその実施を目的として、エジプトとアラブ連盟へ赴く予定である」と答えた。
(後略)
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( 翻訳者:鈴木啓之 )
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