■アサド大統領とエルドアン首相、和平プロセスを協議
■イスラエルのバラク国防相：「ダマスカスとの交渉はシリアが‘敵国サークル’から抜け出る用意があるかどうかを検討するためのもの」

2008年08月06日付クドゥス・アラビー紙（イギリス）HP1面

【エルサレム・アンカラ：本紙・通信各社】

昨日、シリアのバッシャール・アル＝アサド大統領はトルコを訪れ、同国の仲介によりシリアとイスラエルの間で行われている間接交渉について、昼食を取りつつトルコのレジェップ・タイイプ・エルドアン首相と協議した。

トルコのNTV、CNNトルコの2局が伝えたところでは、エルドアン首相とアミーナ夫人がトルコ有数の観光地、ボドルムの空港に到着したシリア大統領と同行のアスマーウ夫人を出迎えた。シリア大統領夫妻は数日にわたり、この街で休暇を過ごす予定だというが、シリア情報筋はこの情報を事前に否定していた。

両局によると、アサド大統領とエルドアン首相はパワーランチの席でイスラエルとシリアの間接交渉問題を協議し、中東情勢についても同じく協議を行った。トルコはここ8年の間停滞していたシリアとイスラエルの間接和平交渉の仲介役を引き受けており、今月頭にイスラエルとシリアとは、交渉の第4ラウンドをイスタンブールで終え、対立解消を目的としたこの交渉の継続を決定した。トルコ外交官たちの仲介による協議の新ラウンドは8月中に行われると見られている。

一方、イスラエルのエフード・バラク国防大臣は、シリアとイランとの同盟関係を指し示しつつ、「イスラエルがシリアと協議を再開する目的は、イスラエルに対する‘敵国サークル’から抜け出す用意がシリアにどれほどあるかを確かめることにある」と述べた。

イスラエル公営放送は昨日の火曜日、エルサレムで月曜に開かれた労働党の集会での「交渉はシリアが敵国サークルから抜け出すことができるかどうかを吟味する目的でまずは進められている」というバラク国防相の発言を引用した。こうしたバラク国防相の発言は、シリアのバッシャール・アル＝アサド大統領が先週末にテヘランを訪問し、そこで複数の高官と会談を行ったことを受けてのものだ。

さらにバラク国防相は「私たちは経験から、彼ら（シリア）がたやすい者たちではないことを知っている。協議が成果を出すいかなる保証もないが、大変に重要なものであり、吟味されるべきである」と付け加えた。

バラク国防相は1999年から2001年にかけて首相の任にあった時期にシリアと協議を行い、当時シリア外相だったファールーク・アル＝シャラア副大統領と会見している。

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（ 翻訳者:鈴木啓之 ）
（ 記事ID:14495 )