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■　セニョーラ首相、エジプトからの電気・ガス供給に関して「嬉しい知らせ」をもたらす

2008年08月17日付アル＝ナハール紙（レバノン）HP１面

【本紙、中東通信社（ＭＥＮＡ）】

　［レバノンの］フアード・アル＝セニョーラ首相が昨日エジプトのアレクサンドリアで発表した「喜ばしいニュース」は経済分野の話であり、今週に入って政治・治安上の出来事［※シリアとの関係改善の動き、トリポリでの爆破事件］が人々の関心を占めてきた状況に一つの変化をもたらした。

　エジプトを訪問しホスニー・ムバーラク大統領やアフマド・ナズィーフ首相と会談を行ったセニョーラ首相は、短い訪問の締めくくりにあたり、「エジプトからレバノンへ電気・ガスが届く具体的な日時を近日中に、レバノンの人々に知らせたいと願っている」と述べた。

　セニョーラ首相は、ムハンマド・シャトフ財務相、アラン・タブリヤーン・エネルギー相、ムハンマド・アル＝サファディー経済・通商相や、レバノン電力公社のカマール・ハーイク局長、サルキース・フライス石油施設局長、そのほか複数の顧問や専門家から成る随行団とともに昨夜エジプトから帰国した。本紙が随行団関係者から得た情報によれば、ムバーラク大統領とセニョーラ首相が出席した会議は１時間以上も続き、「上出来だった」とこの関係者は表現した。エジプトのムバーラク大統領はレバノン情勢の展開を「前向きである」と評し、「安定に向けた進路を強化するために」この展開を基に積み上げていく必要性を強調した。

　一方、セニョーラ首相はムバーラク大統領に対し、電力およびガスの供給に関する案件の実行へエジプトの支援を要請した。ムバーラク大統領はアレクサンドリアのブルジュ・アル＝アラブ空港でセニョーラ首相およびナズィーフ首相とともにオマーンのスルタン・カーブース・ブン・サイードの到着を待っていた際、ナズィーフ首相に対し、「我々にとって優先事項であるから、この２つの件を今日（昨日）終わらせるように」と要請した。

　ムバーラク大統領がナズィーフ首相に与えたこの指示は、セニョーラ首相とナズィーフ首相の二者会談やその後のレバノン・エジプト双方の閣僚らによる会談に明らかな影響をもたらした、と同関係者は述べている。

■　諸案件

　電力の件の詳細に関しては、情報によればエジプトからヨルダンとシリアを経由してレバノンへエネルギーを輸送するラインは昨日最後の箇所が接続され、レバノンがエジプトからの電気を引き入れるうえでの技術的障害はなくなったという。残るは供給量と価格の面における４ヶ国の国家レベルの協定である。そのために今月末にはヨルダンでこの４カ国のエネルギー相が協定実現のための会議を開催する予定である。

　ガスの件では、エジプトと締結済みの協定が履行段階に入る。エジプトからヨルダン経由で敷設されたガスのパイプは２ヶ月前にシリアまで繋がった。すでにシリアとの試験的な送出作業が始まっており、準備にひと月ほどかけた後はレバノン北部のデイル・アンマール発電所へガスが輸送される予定である。アレクサンドリア会談において、レバノンはこの高濃度エネルギーで稼働する工場で使用するために割り当てられていた年間約60億立方メートルの供給量を20％増やすよう要請した。情報によれば、エジプト側はレバノンのこの要請に応じ、1996年に両国間で締結された協定の実施について協議するためレバノン・エジプト二国間の会議が近く開かれる。

　相互貿易に関しては、取引のレベルが上がったため近日中にレバノン・エジプト合同委員会が作業に入ることになっている。

　セニョーラ首相がミシェル・スレイマーン大統領の挨拶をムバーラク大統領に伝えたのに対し、ムバーラク大統領はセニョーラ首相にスレイマーン大統領への挨拶を託した。数時間以内にスライマーン大統領とセニョーラ首相の会談が行われ、アレクサンドリア会談の結果について協議が行われる。

（後略）

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（ 翻訳者:森本詩子 ）
（ 記事ID:14519 )