プロの詐欺師、隠れイマームとのつながりを主張
2008年08月05日付 Jam-e Jam 紙
しばらく前、私がテヘランのとある宗教施設を訪れたとき、2人の若い女性と知り合いました。その時彼女達から、次のような話を聞きました。「隠れイマームとのつながりを主張するアリーという男性には、病気を治癒させるエネルギーがある。そのお陰で私達の病気も治ってしまった。たくさんの女性たちが彼の家を訪ね、害悪から守ってもらっている」。私がこの2人の女性と話していると、そこにアリー本人がやってきて、彼女達に彼を紹介してもらいました。
アリーというこの悪人は私を見ると、「あなたは家庭内で問題を抱えていますね。両親はあなたの命を奪おうとしている。早く家から出ないと、あなたの身に災いが降りかかりますよ」などと言ってきました。
はじめは彼の話には耳を貸しませんでしたが、その後も彼と会う中で、以前の話をしつこく繰り返す上に、「私は隠れイマームとつながりがある」とか、「ジン(悪霊)が人の家に出入りするのをコントロールできる」とか、「私の力で悪霊があなたの家に出入りするのを防ぎたければ、私の話を聞きなさい」とか言うので、私も怖くなってしまいました。
するとアリーは数日後に返却するので、私が詩をしたためたノートを貸してほしいと言ってきました。
〔彼の求めに応じてノートを貸すと、〕その数日後、彼は私に会いにやって来て、次のように言ってきました。「あなたの詩を何篇か隠れイマームに贈ったところ、イマームはそれが大いにお気に召したご様子だ。そこで今日、あなたをイマームの許に連れていくことになった」。
この悪人はこうして私を騙し、ハシュトゲルド地区にある自宅に私を連れ込みました。男はそこで、飲み物が入ったコップを私にすすめたので、それを飲んだところ、私は突然意識を失いました。数時間後、暗い部屋の中で意識を取り戻しましたが、この悪人に辱められ、破廉恥なビデオを撮られたことに気がつきました。
私は男に解放を求めましたが、無駄でした。男は私に暴行し、それから私を写真屋に連れて行きました。私と男二人の写真を撮った後、彼の妹(姉)の家に行き、そこでニセの一時婚届を作成し、先ほど写した写真を貼りました。彼は公証人の代わりに一時婚届に署名するよう、凶器をつかって妹さんを脅しました。
男はその後、私を複数の貸家に幽閉しました。しかし両親が私を捜しており、男を警察に訴えたということを知り、彼はついにテヘランの某所で私を解放し、逃亡しました。その後も、男は私に何度も電話をかけてよこし、脅迫して口止めを要求しました。しかし妹さんが我が家にやってきて兄(弟)を警察に訴えたというので、私も勇気を出して、男を訴えることにしました。
( 翻訳者:大場麻子 )
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