公開禁止のドキュメンタリー、大統領府のサイトに
2008年08月25日付 Zaman 紙

アタテュルクの要望で撮影されたが、1969年11月10日にトルコラジオテレビ局(TRT)で放映されていた夜、予期せぬ訪問により放映を打ち切られたドキュメンタリー『トルコの心臓、アンカラ』が、大統領府のインターネットサイトで配信されている。

スターテレビ局の報道によると、大統領府の新たに更新されたインターネットサイト(www.cankaya.gov.tr)において、アタテュルク特別セクションの「ビデオ映像」というタイトルの下に、1934年付のソビエト連邦の作品、『トルコの心臓、アンカラ』と題されたドキュメンタリーも掲載された。
独立戦争の際の、トルコとソビエト連邦の相互協力が強調さているこのドキュメンタリーでは、トルコ共和国の第10回建国記念セレモニーも、大きく取り扱われている。このドキュメンタリーではアンカラで10周年記念マーチの他に、ソビエト連邦のヴォロシロヴ国防長官のトルコ訪問に関する部分ではインターナショナルも演奏された。

■『モスクワで放送』
その当時、トルコラジオテレビ局(TRT)に勤務し、放映の様子をスタジオで見ていたヴァルルック・オズメネッキ記者は、スタジオにいきなり入ってきた、当時のトルコラジオテレビ局のアドナン・オズトゥラク総局長が、オズメネッキ記者らに、「この映画の放送が可能なのはモスクワくらいのものだ。放送を打ち切りなさい」と述べ、放送を中止させたと説明した。オズメネッキさんは、このドキュメンタリーが何年もの歳月を経て、大統領府のインターネットサイト上で公開されたことについて、なされて当然の対応と評価した。

何年もの間、公開禁止とされてきたドキュメンタリーの撮影は、アタテュルクの特別な要望で行われた。アタテュルクが、共和国の10回目の建国記念のため、ドキュメンタリーの撮影を要望したため、ソビエト連邦に撮影のオファーが出された。そして、セルゲイ・ユトコヴィッチ監督がトルコを訪れ、ドキュメンタリーを撮影した。このドキュメンタリーでは、独立戦争の後のトルコ共和国の発展と、戦争で負った傷を癒す様子を特にアンカラを中心に描いでいる。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:14572 )