トルコ参謀本部ヤシャル・ビュユクアヌト参謀総長は、グルジアに人道的支援をおこなう外国艦船がボスフォラス海峡を通過することは、モントルー条約に適っていると述べた。

ビュユクアヌト参謀総長は、陸軍の引継式典で海峡を通過したアメリカの艦船に関する質問に答え、「一部の者はモントルー条約を読んでいないが、(そのことを)書いている。どうか、読んでみたまえ。今滞っている、なんだかわからんが。条約は文字通り履行されている。今現在、黒海は条約に反した状態にはなく、かくも簡単なことだ」と語った。「条約に不満がある者はいないのか、いる」と述べ、参謀総長は以下のように話した。

■ 我々にとりとても重要

「モントルー条約は我々にとりとても重要だ。黒海は地域で最も平穏な海だが、かき乱し始めた者たちがいる。周辺の全ての問題を黒海に負わせようとつとめている。山岳地のカラバフからモルドヴァ、アルメニアに至る周辺をだ。このため、黒海の問題にトルコは敏感でならなくてはならない。その安定が崩されてはならない。」

■ 「ヤシャル、暗くなる前に行きましょう」

記者団と談笑する中、参謀総長に近づいてきた妻のフィリズさんは、「ヤシャル、暗くなる前に行きましょう。司令官はお見送りのはずよ」と述べた。それから記者団に向き直って「家では私が司令官なの」と発したフィリズさんの言葉を受けて、参謀総長は「それは間違いない」と軽妙に応じた。

モントルー条約：トルコのボスフォラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡の通航制度を定めた条約。1936年、スイス、モントルーで調印。

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（ 翻訳者:清水保尚 ）
（ 記事ID:14594 )