ハマース、イスラエル兵釈放の3条件をエジプトに提示
2008年08月07日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ ハマースがラファハ通行所閉鎖継続を批判、エジプトに対しイスラエルとのシャリット解放取引の前に3人の司令官を釈放するよう要求

2008年08月07日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ナザレ、ガザ、本紙:アシュラフ・アル=ハウル、ズハイル・アンドラウス】

 エジプトとハマースとの関係が、両者間で言葉の応酬があった後、厳しい緊張状態に逆戻りしている。

ハマースの副政治局長ムーサー・アブーマルズーク率いるハマース代表団がカイロを訪問し、イスラエル兵士ギラード・シャリットの解放問題をエジプトの仲介者たちの手から取り上げる意志はないとエジプト側に伝えたのはわずか一週間前のことだった。そのため匿名希望のあるハマース政権高官筋は本紙に対し、2006年6月15日以来パレスチナ抵抗勢力によって捕らえられているイスラエル兵、シャリットの問題に関する立場を理由として、エジプト当局がハマースに対するマスコミ攻撃を仕掛けていることに強い疑念を表明した。

この高官は本紙への談話の中で、「最近エジプトを訪問したハマース代表団は、イスラエル兵士ギラード・シャリット解放に関するハマースの立場を明快に示し、解放交渉再開のために次の3点を提示した。一つ目は、エジプト当局が同国の刑務所にいるハマースの逮捕者3人を釈放する必要があること。何の容疑も科せられぬままにエジプト側が彼らの拘束を続けることは理解しがたいし、自国の刑務所にいる三名を釈放しようとせずに、占領当局の刑務所に入れられている数百人の囚人の釈放にエジプトが奔走するなどおかしなことだからだ」と語った。ここで言われている3名とはイッズッディーン・カッサーム軍団の司令官たちのことで、その筆頭がアイマン・ヌーファルである。彼は数ヶ月前に数十万のパレスチナ人がラファハ通行所に突入した事件以来、エジプトの刑務所に収容されている。

同じ高官はさらに続けて、「二つ目は、エジプトがラファハ通行所開放に踏み切ること。通行所閉鎖の継続は受け入れがたい。ラファハ通行所はエジプトの支配下に置かれており、その閉鎖はイスラエルに利益をもたらしている。それは実質的にガザ地区のパレスチナ民衆に対する封鎖という犯罪行為を継続しているのと同じことだ」と述べた。

 そして第三の条件は、6月18日に発効した停戦合意で定められた約束を履行するよう、〔エジプトが〕イスラエル側に圧力を掛けることだとこの高官は語った。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:14622 )