イギリス、アル=カーイダへの宣伝工作に自国メディアやインターネットの利用を計画
2008年08月27日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ BBCなどの放送局に否定的な番組や記事を流させる
■アル=カーイダの印象を歪めるため、英国が秘密裏に宣伝の準備

2008年08月27日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ロンドン:本紙】

昨日火曜日に発売された英国の「ガーディアン」紙が明らかにしたところでは、イギリス政府のテロ対策部局が英国放送協会(BBC)などの英国メディアを標的に、ウサーマ・ビン・ラーディン率いるアル=カーイダに対する新たなプロパガンダ戦争を行なうという。

同紙によると、内務省から漏洩した文書から、このプロパガンダ活動の一部として政府内の対テロ戦の専門家たちが新しい情報サイトやその他の情報メディアを利用し、志願者達にインターネットのフォーラム上でメッセージを発信させる意向であることがわかった。この措置は英国メディアの運営について多くの疑念を引き起こすものだ。この戦略を立案した調査情報連絡部(RICU)は、国内外でのアル=カーイダの宣伝活動に対抗するために去年、英国内務省が設立した機関で、政府の様々な部局の職員が働いている。

同紙によると、この宣伝活動は次の3つの面からアル=カーイダを攻撃するという。一つ目は、アル=カーイダへの支援の縮小ぶりに光を当てること。二つ目は、アル=カーイダが人々とその生活に損害を与えようとしていること。三つ目は、あらゆる国に例外なく損害を与えようとしていることである。

またガーディアン紙は、「我々はこのことを英国内の各メディアに広め、たとえばBBCを通じてアル=カーイダの指導部と支持者たちとの間の緊張が増しつつある点を暴く番組を放送する。そして、特定のグループに任じて、こうしたメッセージをメディアやその他の媒体を通じて発信させる」との文面を漏洩文書から引用した。

同紙の指摘では、ファドル博士の名で知られるエジプトのイスラミック・ジハード団の前指導者、サイイド・イマーム・アル=シャリーフや、サウジアラビアの説法師サルマーン・アル=アウダといった、イスラーム宗教人らによるアル=カーイダへの非難にも光が当てられるだろうとのことである。サルマーン・アル=アウダ師はかつてビン・ラーディンに公開書簡を送り、アル=カーイダの目的はイスラーム法にも倫理にも反していると評したことがあった。同様に、アル=カーイダが犯した残虐行為の詳細も強調されることになるだろう。

(後略)

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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:14627 )