【セムナーン:ジャーメ・ジャム記者】自分の夫がひそかに複婚していたことを知った若い女が、夜中に自らの夫を殺害し、家に火をつけた。
若い女は平静を失っていた。数日前から、彼女が住んでいる村でざわざわと噂が囁かれているのを聞いて、ひどく心をかき乱されていたからだ。
哀れむような視線に苦しめられ、彼女は叫び出したい気持ちにかられた。そして不意に、「女は白のドレスを着て夫の家に行き、白の死装束を着て夫の家を出るのよ」という母親の話を思い出して、口元に苦笑いを浮かべた。
数日間、彼女は平静を失ったままだった。はじめのうちは、複婚のことを話そうとするたびに夫はそれを冗談としてあしらおうとした。しかしその話を続けているうちに、ついにある日、夫は彼女に複婚していることを打ち明けてしまった。そして……。
事件が起きたのは数日前のことだった。やってきては去っていく、いつもの日々。そんなある日の、ちょうど時計の針が午前2時を指したときのことだった。マヤーミー村の住民たちは、ある村人の家から荒れ狂う炎が立ち上っているのを見て、家の住人を助けようと駆けつけた。彼らは火を消しているときに、この家の主であるT. M. という男性が頭や顔、手足にひどい火傷を負っているのを見つけ、救急に助けを求めた。村にヘリコプター一機が派遣され、瀕死の男性はシャーフルード〔イラン北東部の町〕のエマーム・ホセイン病院へ搬送された。しかし、医師らの努力も空しく、24歳の男性は命を落とした。
暗闇に隠された犯罪
この事件がシャーフルード検察庁殺人特別予審判事に報告されたのを受け、遺体の司法解剖命令が出された。検死の結果、火傷に加えて、亡くなった若者の頭蓋骨は殴打されたために砕けていたことが明らかになった。
法医学による鑑定を受け、事件はさらなる捜査のために刑事警察に送られ、24歳の若者の死因についての調査が始められた。
現場の捜査が始まると、捜査員たちは被害者の妻に疑いを抱き、彼女の取調べを開始した。若い女はつじつまの合わない供述をした後、ついに自供し、夫殺害の秘密を明らかにした。
容疑者の女は供述の中で次のように述べた。「夫が隠れて複婚していたと知った数日前から、私は激しい不安に襲われていました。夫はもう、私や子どもたちには全く関心がないのだと思いました。だから最後の口論の後、私は彼を殺そうと決めました」。
容疑者は次のように付け加えた。「夜、彼が眠っているときに、私はスコップで何度も彼の頭を殴りました。そしてこの犯罪行為を隠すため、ガソリンを使って家に火をつけました。事故に見せかけるためでした」。
この供述の後、容疑者は法的命令により刑事警察の下に拘置され、容疑者の自供内容を調査した上で、犯行現場の再現を行うことになった。
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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:14725 )