国際刑事裁判所、スーダン大統領に対し一年以内に逮捕状が発行される可能性を否定
2008年09月14日付 Al-Ahram 紙

■国際検察官、少なくとも一年以内に国際刑事裁判所からバシール大統領に対し逮捕状が発行される可能性を退ける

2008年09月14日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ニューヨーク:ターリク・ファトゥヒー、ハルツーム:アブドゥルワーヒド・ラビーニー】

 昨日、国際刑事裁判所のルイス・モレノ・オカンポ検察官は、スーダンのオマル=アルバシール大統領に来月逮捕状が発行される可能性を退け、「同案件はまだ一年以上の期間を必要としている」と述べた。

オカンポ検察官は逮捕状発行が遅れる理由を、コンゴ共和国のカタンガ地方で起きた犯罪に関する案件で裁判官たちが手一杯であるためだとした。また裁判所は逮捕状を発行するまでに詳細な聴聞会を行うと説明し、来月に裁判官たちが聴聞会を始めるとして、それは来年まで続くだろうと述べた。

オカンポ検察官はスーダン西部ダルフール地域での民族浄化を含む10の容疑で、バシール大統領に対する逮捕状発行を請求している。現職の国家元首に対し逮捕請求が国際裁判所に提出されるは初めてのことである。

 また国連安保理の理事国には、国際刑事裁判所の取調べや起訴を12ヶ月間、延期させる決議を下すことが可能であり、同じくその猶予期間を延長することもできる。スーダンはバシール大統領に向けられている容疑の全てを否定している。

 その頃スーダンとチャドは両国間の外交関係を復活させ、92人の国際監視員とアフリカの7カ国からなる兵員約2000人の部隊を、年間3000万ドルの予算で展開させて、両国間の国境監視と、反乱分子の越境阻止にあたらせると決定した。この決定はエリトリアの首都アスラマで開催された、チャド-スーダン危機連絡グループ外相会議の場でなされた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:14759 )