■ シリア、この30年来で最悪のテロ攻撃
■ ダマスカス空港道路で爆発物を搭載した自動車が爆発、17名死亡、50人が負傷
2008年09月28日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ダマスカス:アイマン・アル=マフディー、諸通信社】
シリアで起きたここ30年以上で最悪のテロ攻撃で、17名が死亡、50名が負傷した。昨日の朝、ダマスカス空港道路からサイイダ・ザイナブ廟に向かう交差点に位置する治安本部付近で、爆発物を搭載した自動車が爆発したのだ。シリア国営テレビは「自動車は爆発物200kgを搭載していたが、神意によって何十人もの学童の命が救われた」と報じ、爆発現場の近くには学校があり、損傷を受けたが、休日にあたる土曜日であったため、校舎に生徒はいなかったと指摘した。
シリアのバッサーム・アブドゥルマジード内務相はテレビ声明の中で、犯人を名指しすることなく、「混み合う場所を標的にしたテロ行為であった」と公表した。
また大臣は、犠牲となったのがすべて市民だったことに深い遺憾の意を表明し、治安当局、具体的には対テロ部局が現在、犯人の集中的な捜査を行っていると明かした。特筆すべきことに、ここ数ヶ月の内にシリアで暗殺や治安を揺るがす事件が何度も起きており、そのひとつに8月に起きた科学研究・調査センターのムハンマド・スレイマーン治安責任者の暗殺が挙げられる。スレイマーン暗殺の半年前には、ダマスカスで起きた自動車爆破で、レバノンのヒズブッラー軍事司令官の1人であったイマード・ムグニーヤが2月12日に暗殺されている。
エジプトは多くの罪のない市民を死に至らしめたダマスカスでのテロ事件を非難した。エジプト外務省の公式報道官は「ニューヨークで国連総会に参加しているアブルゲイト外相がシリアのワリード・アル=ムアッリム外相に弔意を伝え、多くの犠牲者が出たことに対して深い遺憾の意を表明した。そして遺族にお悔やみの言葉を伝えるよう求めた」と発表した。ヨルダンのアブドゥッラー2世国王もシリアのバッシャール・アサド大統領に送った電報の中で爆破事件を非難し、ヨルダンとシリアとの連帯を強調した。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:14813 )