ギュル大統領、「標的はPKKであり、クルド人ではない」
2008年10月09日付 Milliyet 紙
ギュル大統領はヘルシンキへの公式訪問を行い、フィンランドのタルヤ・ハロネン大統領との共同記者会見を行った。ギュル大統領は、法案(越境軍事攻撃)の期間延長がトルコ大国民議会(TBMM)により話し合われたことを指摘したフィンランドの新聞記者が「トルコにとってクルド問題が重要なのですか、それともEUが重要なのですか」と問いかけたのに対し、「議会でこのような決定(期間延長)がなされたとしても、それはクルド人を攻撃するためではない」と答えた。
ギュル大統領は、クルド人もトルコ人の一部であると強調し、北イラクのクルド人も化学兵器攻撃の被害にあったので、トルコは手を差し伸べたのだと語った。ギュル大統領はさらに次のように続けた。
「北イラクにおいてまだ統制できない山岳地帯にPKK(クルド労働者党)のテロ組織の巣がある。PKKはNATO(北大西洋条約機構)とEUの両方のテロ組織のリストに載った。したがって、クルド人とPKKテロ組織は分ける必要がある。テロリストは近頃この山岳地帯からトルコ国内に侵入し、テロ活動を始めた。このうちの何人かは大都市で一般市民に対し攻撃を行った。こうした権限(越境軍事攻撃の権限)が与えられ、使われるとすれば、テロ組織のみを標的として使われる権限である」
アブドゥッラー・ギュル大統領は、EU加盟とテロとの闘いの両方を全うさせると強調し、「EUへの加盟はテロとの闘いの妨げにはならない。それどころか、テロとの闘いにおいてはEUの中に団結があり、それをさらに強める必要がある」と述べた。
■女性を得たなら、叔父も受け入れなければならない
フィンランドのハロネン大統領は、トルコはEU加盟のために基準を満たす必要があると述べた。ハロネン大統領はEU加盟を結婚式に例え、「ヘルシンキで婚約した。結婚式のために確実に努力し続けなければならない。女性を得ようとするなら、叔父や兄弟も受け入れなければならない」と話した。
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( 翻訳者:釘田遼香 )
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