北イラク越境攻撃許可の1年延長、国会議員497票が賛成
2008年10月09日付 Yeni Safak 紙

越境攻撃許可の1年延長を可能にする改正法案が、国会総会において国会議員497票でもって承認された。


トルコ国軍が北イラクへの越境攻撃を実行することを想定する法案が、トルコ大国民議会で賛成多数で承認された。公正発展党(AKP)、共和人民党(CHP)、民族主義者行動党(MHP)党員らがこの案を支持した一方、民主市民党(DTP)党員は反対を示した。国会で承認された法案は期限終了の10月17日を前に、許可を1年延長した。

議事録によると国会議員515名が投票し、497名が賛成票を、18名が反対票を投じた。2007年に行われた投票では賛成票507であった。


■全く障害はなかった

政府として法案を支持したジェミル・チチェキ副首相は、テロとの闘いが法と民主主義の枠内で実行されると語気を強めた。チチェキは、人命が係っている状況でお金は重要でないことを強調し、アクチュチュン国境警備隊の場所を移すことができなかったのは、財務省の許可が下りなかったためであるとする報道に反論した。また、チチェキは次のように主張した。

「トルコ国軍が必要とするものがあるなら、それが何であろうと、我々は直ちにそれに応えるし、そう対応してきた。国軍に対し、財務省に何か要求することはあるかと尋ねたところ、司令官は、『我々はなにも必要ではありません。感謝しております』、と述べた」

テロ支援国に対しても訴えるチチェキ大臣は、続けて「我々に哀悼文を送ってくれた国の少なくとも一部が、かけてくれた言葉をサポートしてくれていたなら、血を流さずに済んだであろう。テロリストの少なくとも三人に一人はシリア、イラク、イラン、ヨーロッパからの面々である。割礼済みの者、未割礼の者もいる」と指摘した。


■バルザーニーも標的とすべき

民族主義者行動党(MHP)として意見を述べたアンカラ選出国会議員のデニズ・ビョリュックバシュは、次のように主張した。
「バルザーニーによるクルド労働者党(PKK)支援を終結させるという観点で、(トルコの)テロ対策が十分でないなら、バルザーニーとペシュメルゲ(クルド民兵組織)が(トルコ軍による)軍事行動の標的となるということを、明確な言葉で警告するべきである」

民主市民党(DTP)は法案に反対しており、ファトマ・クルトゥラン会派代表代理は「何の成果も得られない越境攻撃に再び賛成を示すことは、解決策を窄めるようなことである」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:三村麻衣 )
( 記事ID:14870 )