水没予定のハサンケイフに欧州諸国から警告 適切な対応なければウルス・ダムへの資金提供撤回も
2008年10月10日付 Milliyet 紙

自然保護協会が、トルコでのウルス・ダム計画に抵抗するため、ドイツ国会議事堂前で「ハサンケイフをなくすな」とのスローガンを掲げデモを行った。

ドイツ、オーストリア、スウェーデンが、ハサンケイフを水没させることになるウルス・ダム建設に対し行った財政的保証を差し戻すため、公正発展党政府に書簡を送ったことが明らかになった。同書簡では、ハサンケイフの歴史的文化的遺産を守る方向での最低限の条件が60日以内に履行されることが要求されている。トルコの歴史的文化的遺産の一つであるハサンケイフを水没させることになるウルス・ダム建設のために、財政的保証を申し出ていたドイツ、オーストリア、スウェーデンが、トルコ政府に送ったとされるこの書簡の存在は、ドイツにより明かされた。

ハサンケイフ保護を目的としたキャンペーンを開始した自然保護協会が、ドイツ政府と昨日(9日)行った会談の中で、ドイツ開発省のエリック・シュターテル政務次官は、トルコ政府に対し、ハサンケイフの歴史的文化的遺産をドイツがいかに重要視しているかを説いた「一通の書簡」を送ったと述べた。

自然保護協会のエルクット・エルチュルク会長が伝えた情報によれば、シュターテル次官は、60日以内に最低限の条件が履行されなければ、ウルス・ダム建設のために提供された財政的保証は差し戻され、ダム建設への支援はできないと述べた。

■私たちよりもはるかに価値を見出している

エルチュルク会長は、ドイツ訪問で4人の大臣と会談を実現し、それは互いにとって満足いくものとなったとし、次のように述べた。

「こうした姿勢は、ドイツがハサンケイフの文化的歴史的遺産に私たちよりもはるかに価値を見出していることを示している。今回の会談で、ウルス・ダム建設が一切の再考なく、計画通りに続行した場合、ハサンケイフとディジレ地区がマイナスの影響を受けるということについて、ドイツの大臣らと私たちが意見を同じくしていることを確認した」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:14875 )