エルゲネコン疑惑捜査開始から493日、明日から法廷へ
2008年10月19日付 Hurriyet 紙

2008年6月12日に開始されたエルゲネコン捜査で、脅迫と武力を用いてトルコ共和国政府を転覆しようとしたとして告発され逮捕された、あるいは未拘束の容疑者らが1年4ヶ月と8日を経て法廷で裁かれる。

訴訟はスィリヴリ矯正局構内の司法サロンで厳重警備の中、明日(10月20日)開始される予定である。

国民を暴動に向かわせ、脅迫と武力を用いてトルコ共和国政府を転覆しようとしたとされるテロ・グループ、エルゲネコンに関する裁判が、明日スィリヴリ矯正局構内の司法サロンにおいて厳重警備の中開始される。退役准将のヴェリ・キュチュク、労働者党党首のドウ・ペリンチェキ、ジュムフリイェト新聞主筆のイルハン・セルチュク、民族独立運動協会フィキリ・カラダー、元イスタンブル大学学長のケマル・アレムダルオール、そしてトルコ正教総主教座の報道官セヴギ・エレノルらを含めた86名の容疑者らは、捜査開始から17ヶ月を経て初めて審判にかけられる。逮捕者46名を含む計86名は組織グループの上級幹部あるいはメンバーであったこと、また政府への暴動に国民を扇動し、極秘情報や秘密文書を入手した罪で1年以上無期懲役までの判決が下されるだろう。

■2007年6月12日に始まった

トルコ史上重要な訴訟となるであろうエルゲネコン訴訟は、2007年6月12日、アリ・イイト被告(未逮捕)の父親セヴギ・イートのトラブゾン県警への通報に基づき、ウムラニエのチャクマク地区のゲジェコンドウ(不法住宅)で手榴弾(MKE製18弾、NATO規格7弾、ドイツ規格2弾を含む合計27弾)とこれらの起爆剤が見つかったことから始まった。捜査の中で初の逮捕は2007年6月16日におこった。手榴弾の表面に指紋が発見され、オルタイ・ユルドゥルム軍曹とゲジェコンドウの家主メフメト・デミルタシュが、送検された裁判所で逮捕された。引き続き行なわれた捜査では46名が逮捕され、残り40名は未逮捕のままで裁判にかけられることが決定した。 


■起訴状は2455ページに
2007年6月12日に始まり、イスタンブル共和国検察官ゼケリヤ・オズ氏、メフメト・アリ・ペキギュゼル氏、ニハト・タシュクン氏らによってすすめられた捜査は、2008年7月14日で終了した。彼らが準備した起訴状をイスタンブル第十三重罪裁判所が2008年7月25日に承認したのを受けて、逮捕者46名を含む容疑者86名について訴訟が起こされた。2455ページからなる起訴状では、エルゲネコン・テロ・グループの行為と被告らの法的立場関する主張が説明されている。また2006年5月16日にアルプアルスラン・アスラン弁護士によってなされた行政裁判所襲撃(この事件ではムスタファ・ユチェル・オズビルギン委員が死亡し、ムスタファ・ビルデン委員長を含め4名が負傷した)とジュムフリイェト紙に手榴弾が投げ込まれた事件も、グループの犯行であると言及されている。

■終身刑を要求
エルゲネコンメンバーらは、トルコ共和国政府に対する国民の武装暴動を扇動したように、脅迫と暴力を用いてトルコ共和国政府を武力で転覆しようとしたとされている。またその目的を達成するため、コントロール下にあったメディアや市民団体を利用して、国内で混乱と内戦状況を作り出そうとしたとも述べられた。緊張状態を作り出し、それを利用し、現政権を機能不全状態に追い込み、最終的には軍部内のエルゲネコン派とされる軍人らの支援のもと、政権をかえようと政府転覆を謀ったと主張された。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:14933 )