バシュブー参謀本部長のメディア非難、その後-首相も支持を表明
2008年10月19日付 Milliyet 紙

バシュブー参謀本部長を支持するとのエルドアン首相の発言は、一日前に参謀本部長に罪を負わせた、政府寄りの新聞各紙を一瞬にして後退させる要因となった。

アクチュチュン(警備所)の攻撃における指令部の弱腰を指摘するタラフ紙の報道に対し、(レジェプ・)タイイプ・エルドアン首相によるバシュブー参謀本部長支持発言を、政府寄りの新聞各紙は見て見ぬ振りをした。

タラフ紙の報道があった日の翌日に、政府寄りの新聞各紙は、「アクチュチュンは公然と待ち伏せを食らった」、「タラフ紙の声高な主張」、「返答を待つ文書」のような大見出しと小見出しを掲げた。イルケル・バシュブー参謀本部長が同日にこぼした厳しい反論も、これらの新聞各紙では翌日、「バシュブーは激怒した」、「メディアに通牒」、「バシュブーは厳しい反論、インテリは反発」、「否定せず、しかし、厳しい反論」、「返答の代わりに厳しい警告」、「ひとつの命が失われて、シャーヒン(法務)大臣は謝罪。17人の命が失われて、バシュブー参謀本部長は激怒」などのヘッドラインを掲げた。しかし、同日、エルドアン首相がタラフ紙を直接標的にして、バシュブー参謀本部長側に立ったかなり厳しい会見を行うと、政府寄りの新聞各紙が翌日どのような行動を取るのかが興味あるテーマとなった。

■将軍の首相

エルドアン首相は特に「率直にいえば、我々は正しく、正しい立場にいるのだ、あとは誤った立場にある者たちが考えるように。この闘いにおいて、力のなさや躊躇の余地などない。誰も政府や治安部隊を無力や決断力がないなどと示すのに執心しないよう」という形でバシュブー参謀本部長の見解をある意味で繰り返したことに対し、タラフ紙は、「将軍の首相」との大見出しで応戦した。

しかし、政府を支持する新聞各紙は、今回はタラフ紙を支持せず、孤立させた。一部新聞は首相の言葉のある部分を誇張し、一部は論評なしに掲載した。この展開に関する、こうした一部新聞の評価は以下の通り。

初日、タラフ紙の声高なニュースを目にしないある新聞は、バシュブー参謀本部長の会見を、「メディアに通牒」との見出しで批判した。しかし、首相によるバシュブー(参謀本部長)を支持する発言の後には、ページの内側で、「テロに対し皆が一体とならねばならない」との見出しを掲げた。エルドアン首相によるバシュブー参謀本部長の支持発言を、一文でニュースの冒頭に掲げることで済ませた。

ある新聞は、首相の発言を1面扱いにしなかった。16面で、「バシュブー参謀本部長を弁護、メディアを批判」との見出しを掲げた。「タラフ紙に終止符を打たせることを望んでいる」との報道は、一面に掲載された。一日後、首相の発言を論評なしに済ませた。

最初の二日間、バシュブー参謀本部長に批判的な態度を取ったサバフ紙は、首相の発言の後に、「参謀本部長に民間の支持」との見出しを掲げた。バシュブー参謀本部長の厳しい反論をエルドアン首相が支持したと強調し、「誰もがいかなる情勢にあるのか熟知しなければならない」との発言を一面でスポット記事とした。

参謀本部長の発言の批判するスター紙は、首相の支持発言を、無関心であるかのように、一面に飾り気なく掲載し、「テロに対する気持ちは一つ」との見出しを掲げた。

ある新聞は興味ある行動で注意を引いた。ヴァキト紙は、タラフ紙の報道があった日の翌日、まさにイェニ・シャファク紙のように、タラフ紙に全く言及せず、その内側のページで、「昨日、ある新聞において公表された機密文書」として事件について報道し、翌日、バシュブー参謀本部長の発言を見出しで、「誤った確認」とした。そして、参謀本部長を厳しい論調で批判した。一日後の10月17日の紙面では、本部長の見解を支持するとの首相の発言を、「誰もテロを支持しないよう」との見出しで紙面内側に、しかし論評なしに掲載した。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:14935 )