倒壊の危険性があるマルディン城塞で発生したひびが、周辺住民たちを不安にさせている。2年前には、城塞から割れ落ちた岩がズィンヂリイェ・マドラサ(イスラム学院)の壁を破壊することになり、住宅一棟が完全に倒壊する原因となった。
マルディン建築家協会のユルマズ・アルトゥンダー会長は、何年も前から危険性に警鐘を鳴らしてきたと述べ、城塞から剥がれ落ちるどんなに小さい岩さえも700年の歴史をもつズィンヂリイェ・イスラム学院に害を与えるだろうと話した。
アルトゥンダー会長は、アルトゥク朝時代にアナトリアに設立された最初のイスラム学院のひとつであるズィンヂリイェ・イスラム学院は、その壮麗な入口により、今日、観光客が最もよく訪れる空間のひとつであると説明し、「城塞を保存するためには、県庁により準備されたプロジェクトが一刻も早く実施される必要があります。冬が来る前に修復作業が始められるべきです。始められなければ、城塞にある他の岩が落下する危険性は90%です」と述べた。マルディン選出で公正発展党のジュネイト・ユクセル国会議員は、少し前に城塞から剥がれ落ちた岩のかけらが、幸運なことに、犠牲者を出すことはなかったことを想起させ、城塞には何トンもの重さのたくさんの岩がまだ剥がれ落ちる危険性に直面していると説明した。マルディン県のメフメト・クルチラル知事も、城塞の保存のために必要な作業を始めさせたことを明らかにし、「強化と硬化作業が行われた後、軍の立ち入り禁止区域から外され、城塞は観光に公開される。この意味で、この区域での観光の潜在能力を目に見える大きさで活性化させるつもりです。我々は作業を進めています。なにかハプニングが起こらなければ、近日中に修復作業が始まります」と話した。マドラサ(イスラム学院)街区の住民は、城塞が倒壊する危険性がいまだ続いていると明らかにし、当局者が直ちに城塞に必要な保存処置をすることを求めた。
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( 翻訳者:牧史織 )
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