■ 軍事関係組織化のためのレバノン・アメリカ合同委員会設置
■ アメリカ政府、シリア政府に警告を発し、いかなる変化も否定
2008年10月07日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
ヤルザ[のレバノン国防省]では昨日、アメリカのレバノン国軍に対する援助の枠組み構築に大きな意義をもつ措置として、両国間関係を組織化するためのレバノン・アメリカ合同軍事委員会の設置が発表された。またこれと関連してアメリカ政府は、レバノン北部国境付近におけるシリア軍の動きに懸念を表明するとともに、シリアの首都ダマスカスを揺るがせた先日の爆破事件をレバノン内政介入の「口実」として利用することに警告を発している。
アメリカ国務省のロバート・ウッド報道官は、「アメリカその他の国々はシリアに対して、シリア政府によるレバノンへの介入は一切認められないと明言した」と述べた。またワシントンの報道関係者らに対して、「トリポリとダマスカスで最近起きたテロ攻撃は、御承知のとおり、シリア軍のさらなる介入の口実とされてはならないし、レバノン内政への介入に悪用されてはならない」と述べた。
さらにウッド氏は、レバノン北部国境にシリア軍部隊が集結している件について、「もちろん我々は、国境地帯でのこのような動きや、それがシリアのレバノン内政へのさらなる介入につながることに懸念を抱いている」とコメントし、「シリア政府は、国境地帯におけるあらゆる軍事行動に関する我々の見解についてはよく認識している」と述べた。
レバノン国防省では昨日、数回にわたる会合が開かれ、レバノン側からはイリヤース・アル=ムッル国防相、ジャン・カフワジー国軍司令官と高級将校複数が出席、アメリカ側からはメアリー・ベス・ロング国防次官補(国際安全保障問題担当)、デイヴィッド・ヒル国務次官補(中東問題担当)、ミシェル・シソン大使、在レバノン・アメリカ国防協力事務所の高級将校らが出席した。
会合の直後に発表された共同声明では、レバノン・アメリカ合同軍事委員会の活動開始について言及されており、「同委員会は公式の枠組みの中で両国間の軍事協力関係を組織化するものである」と述べられている。同委員会の任務としては、「両国が前年度の援助について評価を行うとともに、次年度の軍事協力の目標実現を約束するための機会を毎年確保すること」が定められた。
(後略)
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( 翻訳者:梶原夏海 )
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