エルドアン首相、反発、「憲法裁判所は憲法よりも上位ではない」
2008年10月24日付 Hurriyet 紙
憲法裁判所によるイスラム風スカーフに関する判決理由は、タイイプ・エルドアン首相を憤慨させた。
エルドアン首相は高等裁判所に対し、「憲法裁判所が憲法より上位ということはありません。国民の意思を解説することは好ましくありません。国民の意思を超えた意思を我々は認めません」と反発を示した。
ある新聞記者がエルドアン首相に対し、公正発展党解党訴訟とイスラム風スカーフ訴訟に関する憲法裁判所の判決理由について見解をたずねると、首相は次のように答えた。
「700ページを超える判決理由をともなった判決です。我々は中央執行委員会にグループをつくり、これらについて調査を進めます。如何なる人も思想を理由に非難されてはならないし、異なる信条やライフスタイルを理由に排除されてはならないのです。このようにしなければ、アタテュルクが述べた『自由な思想をもち、自由な良心をもち、自由な文化をもつ』人々を育成できないのです。そうなったときに初めて我が国の大学が本来の役割を果たすことが出来るのです。我々は、国民の意思の上位にいかなる意思も認めません。しかしこの判決理由では、国民の意思を職権によって解説しているのです。これは全く以って好ましくないことです。特に協調性が言及されていますが、550名の議会の中で411名の国会議員が協調性をもっていないとでもいうのでしょうか?このような考え方はおかしいです。この判決は国民議会の権能をも排除する決定であるため、国民主権という観点からも議論を呼ぶでしょう。憲法裁判所は憲法の上位にあるわけではないのです。我々の憲法が最高決定をする際、基本的権利と自由は常に法律によって決定されるのです。解説によってではありません」
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( 翻訳者:永井ひとみ )
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