憲法裁判所の犯した間違いは、誰が訂正するのか?
2008年10月24日付 Yeni Safak 紙

大学でのスカーフ着用自由化を目的とした憲法改正につき、憲法裁判所が発表した棄却理由を批判する法律家らは「憲法裁判所が犯した間違いは、誰が訂正するのか」と疑問の声をあげた。

●フェル・ボズベイリ(トルコ大国民議会元議長)
憲法裁判所は非常に間違った決定を下した。議会が憲法に反する決定をした場合、憲法裁判所に判断が委ねられる。憲法裁判所が憲法に反する決定をした場合、誰に判断が委ねられるのか。このことに非常に興味がある。

●ケズハン・ハテミ(弁護士)
憲法裁判所は(法案の)意図を自分本位に汲んで行動した。世界中どこを見てもこのような差別はない。フランスでも、大学で服装は自由だ。社会はそもそも単一の民族から成立しているのではない。憲法裁判所は解釈不能の憲法に反するとして法案を棄却している。

■高圧的アプローチだ

●ハミル・ユルマズ(弁護士):憲法裁判所の決定は、いかなる人も宗教的信仰を実践しつつ公の場に出てはならず、内面でのみ信仰するよう、との意味にとれる。そこには、行き過ぎた世俗主義と高圧的なアプローチがある。今回の決定は、憲法裁判所が自由をどのように考え、いかに劇的な問題を扱っているかを示している。最高裁判所の真の使命は、人々の権利をそれが法律によって差別されることから守ることである。トルコでは真逆のことが起こっている。民衆から政府が守られている。

■宗教の自由において最も重要な要素

●アフメト・ギュンデル(最高裁判所元弁護士):今回の憲法裁判所の決定で1982年憲法全体、また一部であっても変えることが不可能な状態となった。 つまり、完全に問題外のこととなった。憲法裁判所の憲法改正に関する態度が今回の理由書で明らかになり、憲法裁判所が新たな憲法改正を許可しないということがわかった今、憲法裁判所の仕組みと権限をあらためて見直すことが必要となる。それなしに、もはや議会が他にできることは残っていない。あるいは、1982年憲法の改正はすでに夢と化してしまったかもしれない。議会の優先的かつ早急な課題は、憲法裁判所の再構築だ。

●オルハン・ケマル・ジェンギズ(弁護士):宗教的信仰を公の場で表すことは、宗教の自由において最も重要な要素だ。トルコは軍隊の兵舎なのか。人は人との違いを表に出すのが当然だ。それを隠すことは、全体主義や独裁主義体制の中では起こりうるが、民主主義ではあってはならない。

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:14973 )