ナーセル大統領とハリーリー首相ゆかりの大モスクがベイルートに完成
2008年10月19日付 Al-Ahram 紙
■ ナーセル大統領が寄付し、ハリーリー首相が完成させたモスクが開館
2008年10月19日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ベイルート:マーヒル・ムカッリド】
アズハル総長のムハンマド・サイイド・タンターウィー師を先頭に、イスラームとキリスト教、双方の宗教界の重鎮たちが盛大な式典に集う中、レバノンの首都、ベイルートの中心部にムハンマド・アル=アミーンモスクが開館した。
エジプトの故ガマール・アブドゥンナーセル大統領が半世紀前、建設への大衆参加を奨励するために真っ先に寄付金を提供したものの、レバノン情勢悪化のためにその努力は頓挫し、建設予定地は各派閥間の戦場へと変わってしまった。後にラフィーク・アル=ハリーリー故レバノン首相がモスク建設費用をすべて引き受けることになるまで、計画は凍結されていた。
それ以来、建設への参加は広がったが、完成前に悲劇的な事件でハリーリー首相は亡くなり、ベイルート中心部にある同モスクの廟の隣に埋葬されることになった。驚いたことにこの大モスクの開館式には、政治的に対立しているあらゆる人達が集まり、エジプトのムフティー、アリー・グムア師による金曜礼拝の説教に耳を傾けた後、ヒューマニズムの意義に重点を置いたスピーチを行った。グムア師の説教は、イスラームにおけるモスクについてのものであった。
このモスクはモスクやキリスト教会が密集する地区に位置し、総面積は10711㎡、4階建てで5000人の礼拝者を収容することができる。モスクは全て金色の石で覆われており、四方を柱頭、石材、ドーム、白色のミナレットで装飾されている。ドームはラピスラズリ・ブルーに塗られ、頂上には黄銅に金メッキの三日月が飾られている。設計技師のアズミー・アル=ファーフーリー氏はそのモスクを、オスマン様式をしたレバノン人のモスクであると評した。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
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