民主市民党のヴァン集会、デモ隊と警官隊の衝突ふたたび
2008年10月26日付 Radikal 紙
ヴァンで開催された民主市民党(DTP)主催の集会に約5千人が参加した。集会終了とともに始まった混乱で、7人の警察官が負傷し、7人の参加者が逮捕された。
ヴァンで、民主市民党(DTP)の県支部主催の「エルゲネコンも公正発展党(AKP)も民主的共和国体制においては解決策とはならない」という集会が開催された。集会に参加した約5000人は、親アブドゥッラー・オジャラン的なスローガンを叫んでいたが、アポ(オジャランの別称)のポスターといわゆるクルドの旗が広げられないよう監視されていた。広範に治安対策が講じられた集会への参加者は、生演奏の伴奏で歌われたクルド語の歌に合わせてハライ(アナトリア地方のフォークダンスの一種)を踊った。
市役所の駐車場で開催された集会は、10月25日の10時に始まった。前夜から市中心部で広範な治安対策を取った警察は、市への出入りで身分証明書検査を行う一方で、集会の参加者は身体検査がなされた後、会場に通された。集会には、民主市民党ヴァン選出のファトマ・クルトゥラン、オズダル・ウチェル両国会議員と民主市民党系の市長らとともに約5000人が参加した。集会の広場に集った群衆は、クルド語で「永遠なる指導者アポ」、「アポのいない自由はありえない」、「若者たちよ、アポのために活動せよ」、「クルディスタン労働者党(PKK)はわれわれと同じ市民であり、われわれ市民はここにいる」のようなスローガンが掲げられる一方、広場の出口で「国会に法案(北イラク越境攻撃許可)が提出された。さあ閣僚たちよ、自らの子どもたちを兵役へ」、「今のやり方を続ける、すなわち否定し続ける。今のやり方を続ける、すなわち殲滅し続ける。今のやり方を続ける、すなわち同化政策を続ける。今のやり方を続ける、すなわち拷問をし続ける。あの公正発展党は」と書かれたポスターが掲げられていた。しかし、現在まで集会でテロリストのリーダーのオジャランのポスターとクルドの旗が掲げられないように監視がなされている。
集会に参加した群衆は、ディヤル、オザン・アダルとオザン・アクシンが歌うクルド語の歌に合わせてハライを踊り、楽しんだ。集会場で広範な治安対策をおこなった警察部隊は爆弾を捜索する一方、駐車場の周辺の建物の屋根とバルコニーに双眼鏡を持った狙撃兵を配置した。
民主市民党執行部のメンバーであるアラッティン・エルドアン氏と民主市民党のヴァン選出のオズダル・ウチェル国会議員の演説の後、民主市民党の選挙用バスは、アポのスローガンが叫ばれる中、集会が開催された市役所の駐車場を離れた。バスの出発と同時にデモ行進をはじめた群衆を追い散らすため、警察は警告を発した。このため、警察とデモ参加者の間で緊張が走った。
■集会は混乱で終わった
デモ参加者が治安対策を講じる警察官に投石するや、警察が介入した。小さなグループがすぐさまでき、それを警察が催涙ガスを使って追い散らそうとしていた。この間通りや路地に逃げ込み、バリケードを築き、放火しようとしていたデモ参加者と警察の間で、追跡劇が繰り広げられた。警察は時折、空に発砲し、グループを追い散らすことに専念する一方、混乱は市のいたるところで現在(10月25日)も続いている。
■混乱で7人の警察官が負傷し、7人のデモ参加者が逮捕された
ヴァンで、民主市民党(DTP)主催の集会の後に起きた混乱で、7人の警察官が軽傷を負い、7人のデモ参加者が逮捕された。県警のケスメズ署長によれば、民主市民党の県本部が主催した「民主的共和国集会」の後、群衆の中にいたあるグループが警察官に投石をしたという。警察は催涙ガスを使ってグループに介入、路地に追い込まれたグループは道にバリケードを築き、放火したと説明するケスメズ署長は、デモ参加者の間にいた子どもたちがけがをしないように、警察は混乱に対し良識ある介入をおこなったことを強調した。ケスメズ署長は、デモ参加者が投げた石にあたった結果、7人の警察官が軽傷を負った混乱で、7人のデモ参加者を逮捕したと説明した。いくつかの街区でときおり続いている混乱は、現在、収束に向かっているというケスメズ署長は、市内の状況は平常に戻っていることを明らかにした。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:14988 )