アーバーダーンで女性連続殺人事件が発生:容疑者逮捕される
2008年10月28日付 Jam-e Jam 紙
【事件部】アーバーダーンで女性や少女を連続して殺害した殺人犯が、15人の女性と1人の男性を殺害したことを自供した。その一方で、法医学の専門家らは初期調査において、犯人が理性の面では全く問題のない状態にあると発表した。
本紙ジャーメ・ジャムの報告によると、イラン暦83年エスファンド月〔2005年2月下旬〜3月下旬〕、アーバーダーンのバフマンシールの住人が道路の路肩で若い女性の死体を発見し、警察に通報した。警官はこの男性からの通報を受けて死体の発見現場に向かい、身元不明の女性の死体を確認した。女性の死因は、頭を殴打されたことによるものであった。
死体は死因の調査のために司法解剖に送られ、逃亡中の犯人逮捕および被害者の身元確認のための捜査が開始された。そのような中、失踪した妹〔あるいは姉〕についてある人物が警察に届け出てきた。失踪したこの女性が死体の身元である可能性があると見た警察官は、その失踪女性の家族に法医学のところに確認に行くよう求め、その結果被害者の身元が明らかとなった。
警察によるこの事件の捜査が続く中、新たな女性が殺害されたとの報告が警察に入った。これを受けた署員は事件現場へ向かい、この女性も石で頭を殴られて殺されており、金品が盗まれていることが確認された。
正体不明の殺人鬼、少女も殺害
この二つの事件を捜査した結果、両人とも同じ方法で殺害されていることが判明、警察の捜査はこの二つの事件の全貌解明に集中した。その数ヵ月後、11歳の女児が殺害されたとの通報が警察に届いた。
逃亡中の単独犯、ないしは複数犯逮捕のための警察の地道な捜査が続けられたが、それにもかかわらずイラン暦84年(西暦2005/6年)になっても、殺人事件発生を知らせる通報が複数、警察に寄せられた。
捜査官たちは新たな被害者らに関する捜査を進めた結果、彼女たちも以前の被害者たちと同様の手口で殺害されていることがわかった。一連の女児・女性殺害事件の犯人は同一犯であると警察は見て、新たな殺人事件が発生しそうな複数の場所を気づかれないように監視したが、犯人逮捕には至らなかった。
失踪から数時間後、9歳の女児の死体が発見
警察の捜査が続く中、イラン暦85年ティール月〔西暦2006年6月下旬〜7月下旬〕、恐怖の表情を浮かべた女性が泣きながらアーバーダーン警察署に駆け込み、9歳の娘マルヤムが見つからないと訴え、以下のように述べた。「娘が友達と遊びに行くと行って家を出たきり戻って来ないのです。家族と探しに行きましたが、なんの手がかりもありません」。
この女性の訴えを受けて、警察が9歳の女児の捜索に乗り出した矢先、この母親が警察署に訴えてきてから一時間後に、アーバーダーンのナフル地区で失踪した女児の死体が発見された。
犯人の魔手を逃れた女性の供述
この連続殺人事件の捜査の中で、捜査官らは複雑ななぞに頭を悩ませていた。そのような中、ある女性が警察署にある男を訴え出て、以下のように述べた。「帰宅途中、アーバーダーンのバフマンンシール付近である男が私の行く手を遮り、私に襲いかかってきました。男は私を石で何度も殴打し、怪我を負わせました。私は気を失い、翌日病院のベッドで意識を取り戻しました」。
警察はこの女性の通報を受けて、逃亡中の卑劣な犯人のCGによる似顔絵を作成した。そんな折、アーバーダーンで女性1名と少年1名、さらにホッラムシャフルで女性2名が殺害されたとの通報が寄せられた。
〔中略〕
そしてついに今年のメフル月(9月下旬~10月下旬)、警察が追い続ける犯人の似顔絵に似た5人の男が拘束された。犯人の魔の手から逃れることのできた二人の女性がこの5人の男性を確認し、この中の一人、ファリードという名の男を犯人に特定した。
連続殺人犯の正体が明らかになり、一連の取調べが行われた。その中で犯人は終始無言を決め込んでいたが、ついに先週少年1名と少女・女性15名を殺害したことを自供した。
16人の殺害を自白
アーバーダーンの連続殺人犯ファリードは供述の中で警察に、「麻薬中毒だった。盗みを働き、生活費を確保していた。イラン暦84年(西暦2005年)に女性や少女から金品を盗むことを思いついた」と述べている。
〔後略〕
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( 翻訳者:綿引香緒里 )
( 記事ID:15027 )