憲法裁判所は、43ヵ所の区の新設と、283ヵ所の最小規模自治体の閉鎖に関する法律の無効を求めた訴えを、賛成5票に対し反対6票で退けた。同裁判所は、862ヵ所の町役所を村に格下げする法整備については無効とした。
憲法裁判所は、人口2千人未満に減少した862ヵ所の町役所と283ヵ所の最小規模自治体の法人格を廃止し、43区の新設する法律の無効訴えて開かれた裁判を結審した。
同裁判所は賛成5票に対して反対6票で、イスタンブルのエミニョニュ、バフチェシェヒルといった自治体を街区に格下げし、他の自治体に組み込む法律を適切であると判断した。投票の命運は、審問に参加しなかった代理委員が「無効要求を棄却する」という選択をしたことで変えられた。
憲法裁判所は、43ヵ所の新しい区の設立、862ヵ所の町役所と282ヵ所の最少規模自治体の法人格の廃止に向けた法律の無効要求を、10月31日、結審した。ベシル・アタライ内務大臣、アンカラ、イスタンブル、イズミル、そしてアダナの広域市長らのこの法律に関する見解を一昨日(30日)、聴取した高等裁判所の代表委員団は、31日に、就業時刻までかかった議論の末、判決を明らかにした。
■1票で街区に格下げ
高等裁判所は、5票対6票で法律の暫定第1条以外の全ての条文に対して、無効請求を棄却した。投票に参加しなかった正式委員ネジミ・オズレル氏に代わって投票した代理委員ムスタファ・ユルドゥルム氏が、投票結果に影響を及ぼした。ユルドゥルム氏は、無効要求の棄却に票を投じた。こうして、6票対5票の構図が出来上がった。
これにより、イスタンブルのエミニョニュ、バフチェシェヒル、クムブルガズ、アンカラのテメッリ、イェニケント、エセンボアといったよく知られた自治体を含む283ヵ所の自治体が街区に格下げとなり、ほかの自治体に組み込まれることが確実となった。
同裁判所は、862ヵ所の町役所を村に格下げするという法律暫定第1条のみ、無効とした。しかしこの無効の判決では、一部の自治体のみが救出されることになる。高等裁判所は、862ヵ所の自治体のうち4つの自治体がほかの町役所と合併したこと、そして122ヵ所の自治体が人口2千人以上であることを確認する訴訟を起こしたことに注意を引いた。
■再び明確にされる予定
裁判所は、これらの自治体の人口が2千人未満であるかどうか、明白な形で確認される必要があると結論づけた。裁判所はまた、文化観光省と公共事業省が観光エリアと定義したアラジャホユック、ギョレメのような自治体も、村に格下げすることは不可能と判断した。これによりトルコ大国民議会は、村に格下げされる自治体を再び明確に示さなければならなくなる。この基準を満たさない町役所は、村に格下げされる。
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( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:15028 )