ヘーゼルナッツ生産農家、不払い問題で政府に対応求める
2008年11月08日付 Zaman 紙

ヘーゼルナッツ売却協同組合(Fiskobirlik)が機能不全に陥った後、ヘーゼルナッツの買い入れを委託された農産物公社(TMO)は、生産農家に1ヵ月半もの間買い入れ代金を支払っていなかった。農産物公社は、ヘーゼルナッツの代金を遅くとも25日以内に支払うと約束していた。

にもかかわらず、9月22日以降、生産者に代金は支払われていなかった。年間収穫量が高かったため、予想以上に生産農家がヘーゼルナッツを農産物公社に持ち込んだ。このため農産物公社は支払い難に直面した。9月1日から10月31日までの間に20万3,000人の生産農家が農産物公社に対してヘーゼルナッツ売却の商談の設定を求めた。これらの生産者が売却を予定にしているヘーゼルナッツは合計50万トンに達する。

1日に3,000トンの購入可能な農産物公社は、現在までに11万8,000トンのヘーゼルナッツを買い入れた。農産物公社は1億1,000万YTL(約66億円)を支払ったが、現在も3億2,200万YTL(約192億円)の負債がある。50万トンのヘーゼルナッツ全てを買い入れることになれば、15億YTL(約897億円)支払わなければならない。農産物公社は支払いが困難な状態にあるため、ヘーゼルナッツの代金を支払えるよう国庫と財務省と話し合いを続けている。一方で生産農家は、農産物公社から買い入れ代金を得られないので借金が返済できないと不満を口にしている。

トルコは世界のヘーゼルナッツ生産量の約75%、輸出量の80%を占めている。ヘーゼルナッツは約800万人に働き口をもたらし、黒海地区で欠くことのできない産業である。ヘーゼルナッツは、連年20億ドルまでに上る輸出収入によってトルコ経済で重要な位置を占めている。禁止にもかかわらず、西黒海の平地は次第にヘーゼルナッツ園に変えられたため、ヘーゼルナッツ生産は国内外市場での消費を大幅に上回った。この状況はヘーゼルナッツ収穫が豊かな年は危機が生じる原因となる。今年も年間収穫量が80万トン位となり、農産物公社を困難に押しやった。強制購入のため農産物公社は昨年8億9,600万(約536億円)の損害を計上したが、現在も生産者に代金を支払うため困難に直面している。生産量が豊かであることは生産者にとっては価格下落を意味する。

生産者組合は、ヘーゼルナッツの代金を25日以内に支払うという約束があるのにもかかわらず、45日もの間代金を受け取っていないと明らかにしている。アラプル・ヘーゼルナッツ生産者組合のアイハン・ユルマズ会長は、農産物公社から代金を受け取れないため、負債を返済できないと不満を述べている。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:15081 )