このような禁止は初めて 記者7人の取材許可証を取り消した首相府にメディアが反発
2008年11月13日付 Milliyet 紙
メディア各社は、首相府が記者7人の取材許可証を取り消したことは「軍事制下にさえも見られなかった」対応であると述べ、その決定を「報道の自由に対する一撃」と位置付けた。
首相府が一部の記者の取材許可証を更新しないことに対し、メディア各社の反発が続いている。
メディアは、7人の新聞記者の取材許可証が取り消されたことについて、「メディア各社をクラス分けし、気に入らない記事を書いた新聞記者の職務遂行を禁止しようとする企てであり、報道組織に対する攻撃である」とコメントした。
トルコ新聞記者協会(TGC)オルハン・エリンチ会長
「この種のアプローチの一例は、最初に民主党(DP)政権末期に起こった。その後、軍事政権時代にも我々はそれを経験したが、それらは今回ほどの規模での禁止ではなかった。
禁止はその外見だけでも、反民主主義だ。一方で我々はポリフォニーと言い、報道の自由が存在すると言っている。しかし主観的な怒りに基づいた禁止の中にもいるのである。これを受け入れることは不可能だ」
■「支持してくれるメディアを探している」
トルコ新聞記者協会執行部
「取材許可証問題の解決を待つ一方で、再び気まぐれな評価付けで取り消されることは、新聞記者の職務遂行を邪魔するだけのものではなく、国民の知る権利をも無視することである。
我々はできる限り早く、間違いが改められることを期待するとここに明らかにし、『多数の様々な視点からの』主張も無効にするようなアプローチを非難する」
現代新聞記者協会アフメト・アバカイ会長
「首相府で取材許可証の取り消しを決定した者は、自分たちに新聞記者ではなく、党のメンバー、支持者を求めている、といえる。首相府のメディア対応を行う人々が、そこで働いている新聞記者、出版関係者用のブラックリストを作成することは、非常に恥ずかしい前科となるので、この間違いを改めたほうが彼らのためである。
この禁止の核心には、新聞記者に対する禁止だけではなく、人々がニュースを知る権利や報道に対する禁止がある。この決定に署名した者が、首相府や国家の立法機関で働いていることを忘れ、宗教団体(ジェマート)やタリーカ組織で働いていると考えていることは、ただの過ちではなく、罪である」
トルコ新聞記者連盟ナズミー・ビルギン会長
「新聞記者をクラス分けすること、「私たちの仲間、あなた方の仲間」と言って、定義付けすることは、民主主義の恥である。政治は、奉仕をする機関であると同時に寛容を示す機関でもある。これを受け入れられない者の政治生命は、過去においても短命に終わったし、今後も長く続かないだろう。彼らに持ち続けて欲しくないと私が思うこの恥が、即刻、償われるよう願っている」
トルコ新聞記者組合エルジャン・サードゥク・イペキチ会長
「行われたことは、検閲だ。禁止を受けた新聞記者は、特に首相に質問したために首相側近の官僚の怒りをかってしまった人々だ。このため、新聞記者が自由にニュースを追い、世間に知らしめる権利が、再び侵害され壊されたことになる。それも首相府によって直接にだ」
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:15117 )