イラク情勢:治安協定、水曜に国会投票
2008年11月23日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ 国会議長(水曜の投票を)明言
2008年11月23日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP政治情勢面
【ラジオ・サワ】
土曜(22日)、国会は、ワシントンと調印予定の治安協定に関し、この水曜(26日)に投票を行う事を決定した。マフムード・アル=マシュハダーニー国会議長によれば、7時間続いた討議では40名の議員が意見を表明し、水曜に投票が行われる運びとなった。
土曜の国会は、米軍の撤退を定めるこの協定を再読し議員らが見解を示すために特に開会されたものである。これに関し、イラク連合議員アッバース・アル=バヤーティは協定に調印する必要性を強く主張し、次のように述べた。
「我々の前には二つの選択肢しかない。協定を承認するか、(この年末で)米軍を撤退させるかのどちらかだ。米軍が撤退すれば、我々には準備の出来ていない軍しか残らない。種々の政治的合意にはまだ時間がかかる。他方、我々の資金だが、その多くが米国の中央銀行もしくは開発基金にあり、ここでは国際的決定ではなく米大統領の拒否権がものを言うのだ」
イラク・リスト派のマフディ・アル=ハーフィズ議員は、最終調印の前に、イラク資金の安全性が保障されるよう更なる修正を加えるべきであり、協定には、米イラク双方が新たな関係を構築する将来への可能性も含まれるべきであると主張した。
クルド連合のマフムード・ウスマーン議員は、この協定に関して政府が米側と協議した際の透明性に問題があるとして批判し、投票の方法を再検討すべきと述べた。
国会討議中サドル派は、アメリカとの調印拒否の姿勢を改めて示し、同派議員バハー・アル=アウラジーは、協定を「法的観点から見ても、また、愛国的視点から見ても、我々の信条に背く」と評した。
他方、マシュハダーニー国会議長は、対外関係委員会の長ハマーム・ハムーディー議員がハッジ(メッカ巡礼)のため不在であることを批判し、国会委員長の職務については見直しの必要があるとした。また、今回の討議は木曜(20日)から続いており、政治的合意に至るまで数日間は継続されそうな様子であったと述べた。
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( 翻訳者:十倉桐子 )
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