エジプト大統領がインドを公式訪問
2008年11月16日付 Al-Ahram 紙

■ インドが工業、石油、情報技術の分野でエジプトに350億ドルの投資を計画
■ ムバーラク大統領、両国間の戦略的パートナーシップの基礎作りのため、今日インドを公式訪問
■ ムバーラク大統領、インド大統領、副大統領、首相、与野党の党首と会合
■ エジプト・インド首脳会談、国連改革と食糧危機への対処方法を協議

2008年11月16日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ニューデリー:ムフタール・シャイーブ】

 今日ホスニー・ムバーラク大統領夫妻は、就任後3度目となるインドへの公式訪問を行う。ハイレベルの公式訪問団 と大物実業家たちからなる訪問団が随行し、貿易・工業・投資・情報技術分野における複数の二国間協定が調印される予定。

4日間の訪問中、ムバーラク大統領はインドのマンモハン・シン首相と首脳会談を行うほか、プラティバ・パティル大統領、ハミッド・アンサリ副大統領、与党である統一進歩同盟議長のソニア・ガンディー氏、そして野党のリーダーであるL.K.アドバーニー氏と会合を行う。

アフマド・アブルゲイト外相は、大統領のニューデリー訪問の目的は二国間の歴史的な関係の成果 を、経済関係の順調な成長に照らして、戦略的パートナーシップの段階につなげることにあると発表した。また首脳会談では両国関係の様々な側面や地域問題、国際問題について意見交換が行われる。

エジプトの駐ニューデリー大使、ムハンマド・ヒガージー氏は、今回の訪問はエジプト・インド関係の継続的な発展の中で行われるものだと説明した。現在インドはエジプトにとって4番目の貿易相手であり、貿易規模は30億ドル、今年末には40億ドルに達すると予想されている。また、エジプトへのインドの投資規模は、情報技術、自動車・エンジン・給水ポンプ・肥料などの製造業、石油化学、石油・ガスの採掘といった業種7 0社に対する7億5000万ドルにのぼっている。

 続けてヒガージー大使は、輸出産業育成のためにアフリカ、ヨーロッパ市場に近いというエジプトの戦略的位置を利用したいとインドは望んでいると述べた。またインドが今後数年間でエジプトに350億ドルの投資を計画していると明かし、それには肥料、石油化学製品、プラスチック資材、鉄鋼、再生可能エネルギー等の大規模な産業団地の建設が含まれていると明かした。そして大使は、現在の復興の結果、インドの生活水準が順調に向上していることで、インドは将来性の約束された観光客の輸出市場のひとつになっていると述べ、このことがエジプトおよび両国間の歴史的関係を評価しているインド人観光客の増加をもたらす良い機会を提供していると語った。

ムバーラク大統領はニューデリーでの会談で、G8の拡大、国連改革の必要性、安全保障理事会の常任理事国の拡大、国際政治の舞台での非同盟諸国運動の役割活性化、世界的な食糧危機への対処方法といった問題を検討することが予定されている。また今回のインド訪問中にムバーラク大統領は、中東での和平推進と安定強化における地位と役割を評価され、ジャワハルラール・ネルー平和・国際理解賞を受賞することになっている。

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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:15212 )