ギュル大統領の励まし -トルコ・アルメニアのサッカー試合観戦を前に
2008年09月08日付 Milliyet 紙
http://i.milliyet.com.tr/HaberAnaResmi/2008/09/08/fft17_mf99716.Jpeg
アブドゥッラー・ギュル大統領は、アルメニアとの試合を前にとても緊張していた選手たちを、「いつもの試合に肉体的・精神的に準備しているとおり、この試合にも同じように準備しなさい。スポーツに政治を混同させることは本当に好ましくありません」と言って選手たちをリラックスさせた。
アブドゥッラー・ギュル大統領が、アルメニアのセルジ・サルグシャン大統領の招待を受けてエレリバンに行く決断と共にその週ずっと続いていた政治的緊張は、ナショナルチームの選手をもかなり緊張させた。
ファーティフ・テリム監督が継続的に選手たちにずっと試合のことだけを考える必要があることを思い出させ、この方向でモチベーションを高めようとしたにも関わらず、両国のメディアにでたニュースのせいで試合前にキャンプが行われていたゴールデンパレスホテルではいやおうなしに望むと望まざる とテンションが最高潮に達した。
歴史からくる論争は選手たちの集中力を滅茶苦茶にした。サッカーよりも民族感情が前面に定着したでていた。連盟会長のマフムト・オズゲネル氏をはじめすべての理事はこの状況を心配していた。選手たちのアグレッシブな姿勢がチームに害を与えるという不安が皆の中で支配的だった。
■ネガティブな空気が変わった
ちょうどこのような状況でギュル大統領が宿舎を訪問したことは、すべてのこういったネガティブな空気を一変させた。ギュル大統領の「皆さんは初めてここにいらっしゃるのだと思います。皆さんにお願いするのは、通常の支配に肉体的に精神的に準備されているとおり、この試合にも同じように準備をなさることです。スポーツに政治を持ち込むことは本当に不適切なことです。しかし時にスポーツは素晴らしことの機会にもなります。今日、飛行機でエレバンに来る祭、米国とキューバが61年ぶりに初めてサッカー試合をしたことを知りました。皆さんにこの試合での成功を祈ります。皆さんの成功に拍手を送りたいと思っています」という言葉は、まるで薬のようだった。
選手たちは非常に親しみのこもった、温かみのある状況でほっとした。そして彼らにのしかかっていたその大きなプレッシャーは、一瞬にしてなくなった。
ギュル大統領の治療が役に立った。トルコの選手たちは、政治と過去をふちに追いやり、完全にアルメニアに勝つことに焦点をあてた。
■大満足で現地をあとに
サッカー連盟のマフムト・オズゲネル会長は、アルメニアとの試合の前に、深刻な心配を抱えていたが、とても友好的に迎えられたと述べた。オズゲネル会長は、「アルメニアが示した紳士的な態度、そしてフェアプレイの考え方は、私たちをとても満足させました。いくらトルコ国歌に口笛でブーイングされたとしても、試合後にわれわれの選手が拍手を浴びたことは、建設的で喜ばしい光景でした」
[後略]
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( 翻訳者:渡会 悠 )
( 記事ID:15223 )