ヨルダンでイスラーム中道派会議が開催、テレビ説法師が人気を集める
2008年11月19日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アムル・ハーレド:「追っかけは迷惑ではない」
■ターリク・スウェイダーン、「妻に見せたくないので」少女との写真撮影は拒否
■イスラーム中道派会議にて、ベール姿の女性たちが記念撮影のために衛星テレビの説法師たちを追っかけ
■サーディク・マフディーは記者たちから逃亡
2008年11月19日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【アンマン:本紙ターリク・アル=ファーイド】
アンマンで開催されていた第4回世界中道派会議が昨日午後に作業日程を終えた。アラブ・イスラーム世界を代表する大物ウラマーたちが出席したこの会議では、アムル・ハーレド〔訳注:エジプト出身。衛星テレビ番組での説法で人気〕やターリク・スウェイダーン〔訳注:クウェート出身。イスラーム系衛星テレビ番組の司会者、実業家〕といったイスラーム説法師に対する若者全般、中でも女性たちの心酔ぶりが際立っていた。
たとえばヒマール〔=顔以外の上半身をすっぽりと覆うベール〕をつけた少女ひとりを含む3人の少女がスウェイダーンへの同伴を求めたが、彼はそれを拒否した。それでも少女たちは彼の意向に反して、全てのセッションで彼について回った。
本紙が少女たちからの迷惑や記念撮影についてスウェイダーンとハーレドの両氏に質問したところ、ふたりとも「迷惑ではなく、むしろ楽しんでいる」と明言したが、スウェイダーンの方は冗談交じりに、「もしも妻に見られたら、家で寝かせてもらえないだろう」と語った。
アンマンの5ツ星ホテルで行われ、1500人以上が出席した開会式典の後は、9つのセクションのどれもが定員割れだったが、スウェイダーンとアムル・ハーレドの特別セクションだけは、若者を含む大勢の参加者が出席した。
イスラーム系衛星テレビ局『リサーラ〔=ミッション〕』のゼネラルマネージャーを務めるスウェイダーン氏は、メディア改革計画について語り、イスラーム共同体(ウンマ)の復興に向けた行動計画の中で、「イスラーム共同体は4つの危機に見舞われている。それは思想とアイデンティティ、リーダーシップ、後進性、実効性における危機である」と主張し、これら4つの危機が改革されない限りイスラーム共同体の復興はないと指摘した。
そして、「衛星メディアの最も重要な機能は第一にエンターテインメントであり、それに続いてガイダンス、情報提供、教育、扇動、動員である」と続け、衛星テレビ局『マナール』〔訳注:レバノンのヒズブッラーが運営〕が、最も扇動と動員を行っているアラブのテレビ局であるとの見解を語った。
一方、説教師アムル・ハーレドは、〔イスラーム共同体の〕復興における若者の役割に関してワーキングペーパーを提出し、復興計画の多くの側面を若者が担うことの重要性に焦点を当てた。
(後略)
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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:15252 )