産業界から2つの凶報―深刻化する世界経済危機の影響
2008年12月06日付 Zaman 紙
世界的な経済危機の影響が次第に深刻化しつつある。トルコ統計機構が相次いで発表したデータは、経済危機のトルコへの影響を示し続けており、実体経済の縮小が次第に明らかになりつつある。
鉱工業生産指数は10月に8.5%減少する一方、 製造業の生産能力指数は11月に9.7ポイント後退して72.9% に下がった。トルコ統計機構が発表した10月の鉱工業生産指数は昨年10月に比べて8.5% 減少した。鉱業分野の指数は15.4%増加する一方、製造業分野では10.3%、電気、ガス・水道事業は1.5%減少した。鉱工業界関係者は、11月の輸出が22%減少したことは、次に発表される鉱工業生産指数により大きな下落を発生させる兆候であると述べた。
鉱工業生産指数で8月に始まった下落が10月にはより鋭敏に感じられ始めている。鉱工業生産指数は8月に4.1%後退し、9月には5.2%の下落となった。トルコ統計機構が発表した9月の鉱工業生産指数によれば、9月は昨年同月に比べて8.5%下落し135.3であった。
鉱工業界の下請けレベルでは、鉱業分野の指数が15.4%増加し112.4から129.7に上昇した。一方で製造業分野は10.3%下落して147.2から132.1へ、電力・ガス・水道事業では1.5%下落して175.1から172.5に後退した。2008年の10ヶ月間の平均を昨年同期間の平均と比較してみると、全鉱工業生産指数は1.4%増を示し、144.3から146.3に上昇した。
■生産能力指数の下落
製造業の生産能力指数は2007年11月に比べて9.7ポイント減の72.9%のレベルになった。
2007年11月には82.6%であった生産額計算による生産能力指数は、2008年11月には72.9%となった。指数の減少において内需不足は48.3%、外需不足は27.8%の割合で影響を及ぼした。資金不足は3.8% 、国産品における原料不足は3.3%、輸入品における原料不足は 2.2% 、労働者に関する問題は1.5%の割合で影響した。11月生産能力指数に最も急激な下落が現れたのは事務、会計、情報処理の機器類だった。
イスタンブル工業会議所のタヌル・キュチュク会頭は、この結果から7年ぶりに鉱工業生産が3ヶ月間続いて縮小したことに注意を引いた。キュチュク氏は、鉱工業分野での縮小が、経済成長に悪影響を及ぼすだろうと述べ、世界的な危機は輸出市場に、ひいてはトルコ鉱工業界に打撃を与えたと言い、次のように評価付けをした。
「11月の生産能力指数が大幅に下落したように、11月は輸出面でも大きく後退がみられた。鉱工業界における8月、9月の後退は、第3四半期の経済成長を危機に陥れた。現在、2008年の第4四半期も危険水域に入ったことを我々は目の当たりにしている」
キュチュク氏は鉱工業界における後退は、経済成長と雇用をはじめとする経済全体にとってマイナス成長の兆候であると強調した。
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( 翻訳者:富田祐子 )
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