ヘブロンで占拠した建物からの立ち退きを最高裁が命令、反発した過激入植者たちのパレスチナ人への襲撃が相次ぐ
2008年12月03日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ユダヤ人入植者たちがヘブロン住民を攻撃、西岸地区のモスクを汚す
■預言者を冒涜・・・軍は「傍観」

2008年12月03日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ラーマッラー:本紙ワリード・アワド】

ユダヤ人入植者たちが火曜日(2日)、ヨルダン川西岸地区のパレスチナの村々にあるモスクを故意に汚した。彼らは預言者ムハンマドを侮辱する言葉を書き、壁にはダビデの星を描いた。またヘブロンでは入植者によるパレスチナ人への襲撃が続いているが、パレスチナ当局と目撃者によると、イスラエル占領軍は制止せず、監視しているだけだという。

村会議員のムハンマド・アブドゥルラヒームによると、入植者たちはヨルダン川西岸地区北部の町ナブルスの南に位置するサーウィヤ村のモスクの壁に、ヘブライ語で「ムハンマドのブダ」「アラブに死を」などと書きつけた。未明に村に侵入した入植者たちは複数の店舗の扉にダビデの星を描き、車のタイヤをパンクさせたという。

また目撃者によると、ナブルスとラーマッラーの間に位置するサンジャール村とトゥルムサヤ村のモスクにも、入植者たちがダビデの星を描き、ヘブライ語で「ヘブロン」と書きつけたという。

医療関係者によると、ヨルダン川西岸地区のヘブロンで、係争中の建物の明け渡しに抗議してイスラエルの過激入植者たちが起こした激しい示威行動により、月曜から火曜にかけての夜中に少なくとも13人のパレスチナ人が負傷した。

過激活動家の支援を受けたユダヤ人入植者の若者グループがイスラエルから到着し、パレスチナ人が所有する住居や警察のジープ、境界線の警備隊に対し数時間にわたって投石したが、誰も妨げようとしなかった。

イスラエルのイディオット・アハロノット紙は昨日、「ヘブロンでパレスチナ市民を襲撃する入植者たちを、イスラエル軍は制止することを控えた」と報じた。また入植者たちは一昨日の夜中に複数のパレスチナ人居住区を襲撃し、投石や車の破壊、オリーブ園への放火や墓碑の破壊など、パレスチナ人とその所有物への侵害行為を行った。同紙は「これらが起きた全ての場所では、きわめて少人数の治安部隊しか配備されず、実際に入植者による襲撃を制圧し、制止しようとする動きは全くなかった」と報じている。

同様に、ヨルダン川西岸地区のいくつかの地区でも入植者がパレスチナ人とその所有物を侵害し、ナブルスやラーマッラー、東エルサレムの主要道路などの道路封鎖やオリーブ園への放火、通りかかったパレスチナ人の車への投石などを行った。

一方でイスラエル法務省は先週、最高裁判所の決定に対する省としての法的立場を以下のようにまとめた。「“明け渡しの延期という状況が発生した場合”を除き、イスラエル治安部隊は一ヶ月以内に入植者たちをヘブロンの当該の建物から立ち退かせなければならない」。イスラエル最高裁判所は11月16日に、自発的な立ち退きのため入植者たちに3日間の猶予を与え、さもなければ力ずくで立ち退かせるという決定を下していた。

ハアレツ紙は、「30日の猶予期限は12月15日までであり、あと2週間もない」と報じている。

イスラエル治安機関は入植者たちを建物から立ち退かせる期限について言及することは避けつつも、立ち退きに向けた準備を続けていることが治安情報筋から確認されている。ハアレツ紙の指摘によれば、過去に入植活動の拠点の立ち退き作業が行われた際には、入植者たちは治安部隊の計画について事前に情報を入手し、立ち退きに対抗する準備を行っていた。しかし今回、治安機関は司法による立ち退き命令に関する情報の漏洩を防ぎ、入植者たちの不意をつこうとしている。

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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:15312 )