ガザ地区での攻撃停止はヨルダンの仲介によるものと判明
2008年11月29日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ アブドゥッラー2世国王がハマースとイスラエルを仲介、攻撃の激化を阻止
■ エジプトの仲介努力に代わる動きとの見解も

2008年11月29日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ラーマッラー:ワリード・アウド本紙記者】

 昨日金曜日にもたらされた情報によれば、最近ガザ地区で激化していた攻撃が停止される1週間以上前に、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王がハマースとイスラエルの間で仲介努力を行っていたという。一方、イスラエルのエフード・オルメルト首相は数日前にワシントンを訪問した際、ハマースと直接コンタクトをとったとしてアメリカのブッシュ政権を非難した。

 この情報筋によれば、先日行われた両者の会談の際にブッシュ大統領がオルメルト首相に対し、イランやヒズブッラーやハマースに対して軍事行動を行った場合にもたらされる結果について警告したところ、オルメルト首相は米政権がハマースとコンタクトをとったと非難したという。

 また、米政権が選挙により交代を迎える過渡期に乗じてイスラエルが中東で軍事行動を行わないようにとブッシュ大統領が念を押したところ、オルメルト首相はここ数週間の間にアメリカが集中的に行ってきた取り組み、すなわちイスラエルがガザ地区でハマースに対する軍事行動をとらないように米政権が阻止しようとしていることや、米政権がヨルダンのアブドゥッラー2世国王に依頼してシリアに意向を伝え、シリアを通じてハマースのハーリド・マシュアル政治局長からガザ地区のハマースに対し、イスラエルへのロケット弾発射の停止を受け入れるように圧力をかけたことについて激しく抗議したという。

 イスラエル情報筋は、オルメルト首相とブッシュ大統領の間で激しいやりとりがあったことが明らかにされたことで、今年11月18日にオルメルト首相がエフード・バラク国防相とともにヨルダンのアブドゥッラー2世国王と臨時緊急会談を行った理由も明らかになったと指摘した。ヨルダン国王はイスラエルとハマースのマシュアル政治局長との仲介に臨み、ヨルダン政府特使2人が秘密裏にシリアの首都ダマスカスへ派遣され、マシュアル政治局長と会談を行い、アメリカのメッセージを手渡したという。このメッセージには「もしハマースがアメリカの要請に応えてロケット弾発射を停止するなら、両者の今後のコンタクトに役立つであろう」との言及が含まれていたが、それがブッシュ政権のハマースとのさらなるコンタクトを意味するのか、あるいは将来的にバラク・オバマ新政権がハマースととる可能性のあるコンタクトを意味するのかについては明らかにされなかったという。

 また同筋の説明によれば、ヨルダン政府特使らがマシュアル政治局長からの前向きな回答を携えてダマスカスから帰国すると、アメリカはオルメルト首相とバラク国防相をヨルダンへ出発させるよう手配し、二人はヨルダンに赴いて初めて、ガザ地区でのロケット弾発射の停止がヨルダン、シリア、アメリカによるお膳立てであったことを聞いたのだという。ヨルダン国王はオルメルト首相とバラク国防相に対し、ガザ地区における攻撃激化がヨルダンの治安や体制の安定に影響することへの懸念を述べたという。

 ヨルダンがハマースとイスラエルの間で仲介を行ったことについて観測筋は、エジプトが担う役割への割り込みであるとの見方を示した。ガザ地区に対する責任は歴史的にエジプトが負っているとみなされており、今回の事態の鎮静化についてもエジプトがハマースとの交渉を先導しており、実際にハマースとイスラエルの交渉ではエジプト情報局長官が大きな力を尽くしている。

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:15333 )