宗務庁、ジャーファル派のイマーム採用へ
2008年12月15日付 Zaman 紙

政府によるアレヴィー派への門戸解放に関する議論が起こっている中、宗務庁は大きな一歩を踏み出す。アレヴィー諸派の指導者たちを宗務庁で採用することに反対する同庁は、ジャーファル派のイマームを採用する。

東部アナトリア地方をはじめとしたトルコ全土で、有志としてその務めを行うジャーファル派のイマームを採用するため、12月17-26日の間、試験が行われる。年齢制限を50歳とするこの試験では、現在政府から給与を受け取り、その職務を負っている者の受験は認められない。160人を採用する試験のため、11月27日まで募集が行われた。候補者は、試験会場を県の宗務事務所から知ることが出来る。

トルコでは長い間、アレヴィー諸派のジェムエヴィ(集会所)を礼拝所として認可することや、その指導者たちへの給与支払いといった要請が議論されている。アレヴィー諸派指導者たちが、宗務庁内で採用されることを要望する者もいる。しかし宗務庁は、ジェムエヴィを礼拝所として認可することに反対の姿勢を示している。その理由は、認可によってアレヴィー派が(一つの)宗教のように認識される恐れがあるため、ということである。宗務庁は、ジェムエヴィが文化的、神秘的な場として保護されるべきだと主張している。

庁のジャーファル派への対応はというと大きく異なる。宗務庁は、ジャーファル派の礼拝所の説教者たちが国家から給与を受け取れるような取り組みを始めた。このため、現在同朋から集めた金で賄われているジャーファル派のイマームたちは、今後、宗務庁から採用を受けることとなる。宗務庁は、160人の有志のイマームと同時に、450人の有志のコーラン学校の教師も採用する。しかし、コーラン学校の教師の採用条件も有志であることとされたことは、同時に人々の議論も巻き起こした。この採用条件は、多くの神学部、高等専門学校卒業者がこの試験を受けるための妨げとなった。これらの人々が試験の延期を求め、裁判を開いていることが明らかにされている。トルコには約300に近い数のジャーファル派のモスクがある。これらのうち30がイスタンブルにある。トルコのジャーファル派の数は300万人に近いと推測される。

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:15337 )