レバノン大統領がヨルダン訪問、国王と中東和平プロセスなど協議へ
2008年12月08日付 Al-Nahar 紙

■ スレイマーン・レバノン大統領にとり第4のアラブ友好国であるヨルダン
■ レバノンとの相互協力と主要な課題が目立つ

2008年12月8日付アル・ナハール紙(レバノン)HP国内政治面

【ハリール・フレイハーン記者】

 ヨルダンのレバノン諸問題への対応は、レバノンの国内問題に関してどの政治勢力とも直接の交渉を行わず、ヨルダン政府高官らが治安問題や選挙法、ドーハ合意の履行状況について(ごく一部の友好的な人物を除いては)国会内会派や各勢力の代表らとの協議を行うこともないという意味で、他のアラブ諸国の対応とは異なっている。

 ヨルダン王国はレバノンの完全な独立と自決権と主権を支持しており、同国内でのいかなる非合法な武装にも反対している。アブドゥッラー2世・ヨルダン国王はあらゆる面からレバノン情勢の展開を関心をもって見守っており、各国の国王や大統領、首長らとの首脳会談ではレバノンの問題を提起し、協議している。ヨルダンはエジプト・サウジアラビア枢軸の3本目の支柱である。レバノン問題への取り組みに関する3ヶ国間の調整は絶え間なく続いている。

 また、ヨルダン国王は「シリアはレバノンの安定を保証するために積極的な役割を担うことができる」と見ており、レバノン・シリア間の正常な関係の構築を望んでいる。同国王は2007年11月9日にバッシャール・アル=アサド・シリア大統領と行った最近の首脳会談でそのような願いを表明した。

 同国王はイスラエルが国連安保理決議第1701号に違反していることを遺憾に思っており、イスラエルに違反の停止を説得したが、イスラエルはヒズブッラーの勢力拡大を口実に応じなかった。また国王はアラブ諸国および国際レベルの会合においてレバノンを支持する立場を示しており、2006年7月のイスラエルによる対レバノン戦争の間、レバノンに向かう航空機に、レバノンへの出入りのためにアンマン空港を使用することを認め、ラフィーク・アル=ハリーリー国際空港に対する空路封鎖の段階的な解除に貢献した。

 これらの事情を背景に、ミシェル・スレイマーン・レバノン大統領は今週日曜日に2日間の予定でヨルダンを訪問し、中東和平プロセスや、シリア・イスラエル・トラックと同様にイスラエルとの交渉を再開することにレバノンが慎重な立場をとっていることに関してヨルダン国王と話し合う。また、オバマ次期米大統領の和平プロセス活性化に向けた姿勢をはじめ、和平プロセスに関して国王からの報告を受ける予定だ。

(後略)

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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:15421 )