エジプト外相、イスラエルのガザ攻撃に際してハマースを欺いたとの報道を全否定
2008年12月28日付 Al-Ahram 紙
■ エジプト外相、攻撃停止の瞬間までエジプトは努力を続けると明言
■ エジプトがイスラエルの意図についてハマースに誤情報を与えたことを否定
2008年12月28日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP国際面
【ムハンマド・アブドゥルハーディー、マフムード・アル=ヌービー、サーリー・ワファーイー】
エジプトのアフマド・アブルゲイト外相は、イスラエルのガザ攻撃にエジプトが理解を示したとの噂を全面的に否定し、エジプト政府がハマースに現時点でイスラエルにはガザ攻撃の意図はないと伝えたと何人かのハマース報道官が語ったことについてもこれを否定、「イスラエルの意図は誰の目にも明らかだった」と説明した。
アブルゲイト外相は外務省で昨日行われた記者会見の席上、「イスラエルがハマースに軍事攻撃を仕掛けることはないなどとエジプトがハマースに伝えることはありえない。その反対だとハマースは知っているし、エジプト政府からそのような事が伝えられるわけがない」と明言した。(中略)
また、イスラエルのツィピ・リブニ次期首相が〔25日に〕カイロを訪問していたことから、エジプトはイスラエルが今回の攻撃に出た動機に理解を示していると言う声があるが、との質問に対しては、「エジプトはこの件に関し、この数週間あらゆる声明や発表を通じて、ガザ停戦を更新しなければ間違いなく今回のような衝突に至ると訴えてきた」と答え、〔イスラエルとハマースの間に停戦が実現していた〕ここ六ヶ月の間エジプトは二つの目標の実現のために努力を傾注してきた。その一つはパレスチナ人同士の停戦実現であり、もう一つはパレスチナとイスラエルとの停戦実現だ。停戦がパレスチナ人同士の和解につながり、それがまたパレスチナ人の足並みを再び一つに揃えることにつながる。エジプトは今でもハマース、ファタハ、自治政府に対し、互いに協力しあうためカイロに足を運ぶようにとのエジプトからの招待を受け入れるよう、訴えている」と語った。そして、パレスチナは大きく分裂していると指摘して、団結の重要性を強調し、アラブ諸国の支援を受けたパレスチナの団結だけが、今回のイスラエルによる攻撃を止めることが出来ると述べた。
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( 翻訳者:山本薫 )
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