テヘランで大雨:大気汚染の改善には限定的
2008年12月24日付 Jam-e Jam 紙


【社会部】昨日午後3時頃に降った激しい雨が、大気汚染によってくすんだテヘランを洗い流さなかったとしたら、今日にも大気汚染による中毒症状のために、テヘラン市民の誰もが病院のベッドで横になっていた可能性があった!しかし、安心してはいけない。今回大気汚染が比較的減少したからといって、その状態は長くは続かず、今後わが国の救急医療班や病院が再び警戒態勢に入る可能性が高いのだ。

 昨日午後に激しい雨がテヘラン市内で降り始めるちょうど数時間前、「テヘラン大気監視社」代表は、テヘランの大気汚染指数が基準値を超えたことについて警告し、「大気汚染の状態は依然として警戒レベルにある」と述べていた。

 ユーセフ・ラシーディー代表はメフル通信とのインタビューの中で、昨日中のテヘランの大気汚染指数について高水準を保っていると指摘した上で、「実際、緊急事態決定委員会の見解によると、水曜日〔=12月24日〕までテヘランの大気汚染は《警戒》レベルを維持し、また可能性としては低いが、《緊急》レベルになることもありうると予想されている」と続けた。

〔中略〕

雨によって救われた私たち

‥‥そしてついに昨日、報道機関の予言は現実のものとなった。イラン医科大学で環境衛生問題を担当する専門家のモフセン・ファルハーディー技師は、「大気汚染を受け、イラン医科大学に付属するすべての救急医療班や病院は警戒態勢に入っている」と述べたのである。

 同氏は、テヘラン市内で最も大気汚染が進んでいる地域として西部地区を挙げ、次のように述べた。「市民への情報提供、ススを多く出す自動車の通行禁止、ゴミの焼却を行っている工場の操業停止、子供や心臓、呼吸器、肺に疾患のある人の外出禁止などの措置をすでに開始しており、今も継続中である」。

 その一方で、日中に降った雨はすべての不安を市民の記憶から洗い流してしまったようだ。雨が降り止む前に、すでに「テヘラン大気汚染緊急時調整監督委員会」のソドゥーグ広報は、「テヘランの大気はすでに《警戒》レベルを脱した」と述べたのである。

 「数値が示す通り、雨が断続的に降り続いたお陰で、現在テヘランの大気汚染の度合は下降しており、今日も下がる見込みである」。

 その一方でソドゥーグ博士は、大気汚染の度合はテヘランの一部の場所でいまだ許容範囲を超えており、自家用車での移動や一人乗りの車の利用を可能な限り控えるよう、テヘラン市民に呼びかけている。

〔後略〕

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( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:15498 )