イスラエル、ヒズブッラーにミサイルを供与すれば軍事作戦を仕掛けるとシリアを威嚇
2008年12月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ イスラエル、ヒズブッラーへ対戦闘機ミサイルを提供するなら軍事作戦を仕掛けるとシリアを威嚇

2008年12月25日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ナザレ:本紙ズヘイル・アンドラウス】

 昨日水曜(24日)夜、テルアビブのハイレベルの政治筋が明らかにしたところによると、イスラエルはシリアに対し「シリア政府がレバノンのヒズブッラーにロシア製の対戦闘機ミサイルを提供するならば、手をこまねいてはいない」という厳しい表現の書簡を送った。イスラエルの民放テレビ第二チャンネルが、「その手紙はシリア政府に届けられた」と報じたが、どのような仲介を経てシリアのバッシャール・アル=アサド大統領に届けられたのかは明かさなかった。

イランに支援されているヒズブッラーは最近シリアを訪れ、対戦闘機ミサイルの供与を要求した。加えてシリア人専門家によってそのミサイルの 使用法の訓練を受けさせるために、ヒズブッラーのメンバー多数をシリアへ派遣したという。同筋によれば、イスラエルの諜報機関がこうした情報をキャッチした。

また同じ情報筋は、ヒズブッラーが所有したがっているミサイルの主要目的は、イスラエルの空軍力の優位に歯止めをかけ、イスラエルが戦闘機や無人偵察機を使ってレバノン領空を侵犯し、ヒズブッラーの兵力への偵察を続けていることを止めさせることにあるとして、「イスラエル空軍はこの一週間、レバノン上空を頻繁に飛行している。ある時にはイスラエル戦闘機の大隊がレバノン領空を侵犯したが、その目的はシリア政府がヒズブッラーへミサイル供与を行った場合には、イスラエルは強力に反撃するとのメッセージをシリア側に伝えることにあった」と強調した。

レバノン領内に設置された地対空ミサイルの発射台は、1970年代半ば以降、イスラエルにとって越えてはならない危険な一線となっており、それに変更を加えることは、イスラエルの軍事作戦を誘発すると同筋は主張する。

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:15499 )