■ガザでイスラエルによる地上戦が始まる
■空軍の援護の下、三方向で大砲と戦車による砲撃
■ハマース:「ガザをイスラエル軍の墓地にする」と強調
■パレスチナ人の子供が地上戦の最初の犠牲者に
■イスラエル軍兵士に複数の死者
■アッバース大統領、安全保障理事会の開催を呼び掛ける
■エジプト、攻撃停止を要求
2009年01月02日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ガザ、エルサレム、諸通信社】
昨晩遅く、イスラエル軍が占領下ガザ地区への地上戦を開始した。イスラエル占領軍の情報筋は、地上軍の進攻は三方面から行われ、空軍の集中援護の下、戦車と大砲が使用されたと述べた。またイスラエル国防省は攻撃に参加させるため、予備役兵数万人を招集した。
イスラエル軍の報道官は「地上戦はハマースが使用しているミサイルの発射拠点の制圧と、ハマースのインフラ施設の破壊を目的にしている」と述べ、「攻撃は数日間続く。学校の遠足程度では終わらない」と明言した。
一方、ハマースは声明を出し、「イスラエル軍はハマースの仕掛けた罠にはまった。ガザはイスラエル軍の墓地となり、高い代償を支払うことになるであろう」と強調した。ハマースの報道官は「複数のイスラエル兵が衝突したハマース戦闘員の手によって殺された」と述べた。
イスラエルのエフード・バラク国防相は、イスラエルの攻撃は容易でもなければ短期間でもないだろうと強調し、ヒズブッラーをほのめかしつつ、レバノンのイスラエル北部国境地帯でのあらゆる可能性に対峙する準備はできていると強調した。
目撃証言によれば、この地上戦での最初の犠牲者は戦車の砲弾で亡くなったパレスチナ人の子供であったと報じられている。ガザ東郊のアル=ザイトゥーン地区の家に落ちた戦車の砲弾によって、この他に11人の子供も負傷した。また衛星ニュースTV局アル=アラビーヤは、複数のイスラエル兵士が死亡し、25名が負傷したと報じた。
サーイブ・ウライカート和平交渉担当官によると、パレスチナのマフムード・アッバース大統領はガザ地区に対するイスラエルの侵攻を止めるため、安全保障理事会の即時開催を求めた。
一方カイロでは、アフマド・ナズィーフ首相がガザ情勢を検討するための定例会合の二回目を開催し、ムハンマド・フセイン・タンターウィー国防・軍需生産相、ムフィード・シハーブ法律問題・議会担当相、ハビーブ・アル=アドリー内相、アフマド・アブルゲイト外相、アナス・アル=ファキー情報相、ウマル・スレイマーン情報長官、ザカリヤ・アズミー官房長官が出席した。
マグディー・ラーディ内閣報道官は、会合ではガザ地区でイスラエルが行っている軍事作戦の継続に対し、あらためて非難と激しい拒絶が表明され、即時無条件での攻撃停止を呼び掛ける国際社会の声にイスラエルが応じる必要性を強調した。また、軍事作戦の停止とガザ地区封鎖の解除をイスラエルに義務づけ、ガザ住民に対し行われている、残酷な虐殺を非難する決議を、安全保障理事会で急ぎ採択するよう主張した。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:15501 )