ネディム・ギュルセルの小説『神の娘たち』、宗教的価値を侮辱で懲役6年求刑
2009年01月09日付 Radikal 紙
作家ネディム・ギュルセルは、最新小説の「神の娘たち」の中で宗教的価値感を侮辱したかどで懲役6年を求刑され、裁判にかけられる予定だ。
小説「神の娘たち」の中で「宗教的価値感を侮辱した」かどで、作家ネディム・ギュルセルに対し、懲役6年が求刑され、裁判が始められた。作家ギュルセルは、2008年3月にドアン・キタプ出版社から刊行された「神の娘たち」という題名の小説が後日に寄せられた苦情を受けて、捜査が始められたが、シシュリ共和国検察局が出した不起訴の決定により無罪となっていた。しかしベイオール第二重罪裁判所はこの不起訴の決定に対する異議申し立てを審議し、ネディム・ギュルセルを起訴する決定をした。ミッリエト紙の報道によると、この決定に従ってギュルセルは、「民衆が悪意ならびに敵意をもつよう公に扇動し、民衆の一部が慣れ親しんでいる宗教的価値観を侮辱した」罪で懲役6年を求刑され、裁判にかけられる。
■『法律スキャンダル』
ギュルセルは、小説について捜査が始められたことに戸惑っていることを明らかにし、「検察局が出した不起訴の決定にも関わらず、私の小説に関する裁判が始められたことを聞き、驚きが心配に変わりました。この状況は我が国において単に思想の自由に振り下ろされた一撃であるだけでなく、同時に法律スキャンダルでもあります。つまり一部のコミュニティーはしつこく、トルコが今だに作家を裁判にかける国であることを求めているのです」と述べ、こう続けた。
「『神の娘たち』は少なくとも3万人の読者が手に取り、公のものとなった小説です。この本を禁止し、作者を刑法第216条に則り投獄しようとする者たちは、自分のとまっている枝を切り落としていることに、または自分の足を銃で撃っていることに気付いていないのだろう。独立したトルコ司法がそういった人たちの圧力にも関わらず、この茶番にのせられないように願っています」
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( 翻訳者:トルコメディア翻訳班 )
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