最高裁判所長官のハサン・ゲルチェケル氏は、アンカラ法曹教育センターで行われた第一回国際スポーツ法会議のオープニングセレモニーに出席した際、記者たちの質問に答えた。
最高裁判所委員会の会議の後、新聞で報道された一部ニュースが話題とされたことを受け、同氏は、この件について文書で(意見の)公表を行ったと明らかにした。
(記者による)「あなたは長年検察官をしてきました。エルゲネコン捜査におけるあなたが考える方法上の過ちとは何でしょうか」という質問に対し、同氏は以下のように答えた。「(それに関しては)話しません。先日も言ったはずです。裁判のプロセスは続いています。この段階でわれわれが発言することは大きな間違いとなります。法律はすべての出来事を自身の中で解決します。私が言えることはこれだけです。」
(これに対する記者からの)「つまり(この件に関して)口を閉ざすことを選ぶのですね」という言葉に対し、同氏は(さらに)以下のように述べた。「いいえ。発言拒否という問題ではありません。何かを言うためには、事件をよく調査し、判断する必要があります。間違ったことを言わないためにも。現段階でこの事件に関し発言しません、いずれ問題は最高裁判所に問われるのですから。最高裁判所がこの件における考えを明らかにすることは、間違いになりますし、間違った理解の原因になります。われわれは法律家です、法のルールがどうであれ、それにしたがって行動しなければならないのです。」
裁判官・検察官協会(YARSAV)が今日(12日)この件に関する会見を行うことに触れられて、同氏は、同協会の立場と最高裁判所の立場とは異なることを明らかにさせつつ、このように発言した。「裁判官・検察官協会はひとつの協会です。協会法に則り活動しています。しかし最高裁判所は、今日、司法における最高峰の組織です。それに基づき行動しなければいけません。」
「最高裁判所委員会の会議の後、最高裁判所第9刑事裁判所のメンバーが、『エルゲネコン』の検察官たちに関する裁判官・検察官高等委員会[の態度]に対し個人的に不平を述べた件への反響」が質問されたことを受け、同氏は、このような形で話した。「(意見の)公表はしました、そこではとても明確に述べました。『これらは完全に憶測である』と言いました。なぜなら会議で語られている話題は秘密事項だからです。そこでの発言内容は、秘密です。つまり、各人は自分自身(の考え)によって意見を述べたのです。(記者の言う)そのようなことはありません。」
また同氏は、スポーツ法に関する質問に対する答えとして、スポーツ界自身の連合会が設立された後には、問題を自分たちで解決するのが原則されると述べた。司法・行政上の判断とスポーツとが関係を持つ必要がないと強調する同氏は、この分野における問題が、スポーツ界それ自身のルールの中で解決される必要があると指摘した。
■ ドイツにおける『デニズ・フェネリ裁判』
セレモニーに参加したアンカラ共和国検事長のヒュセイン・バイラズオール氏も、記者たちの質問に対し、ドイツで行われている『デニズ・フェネリ裁判』に関して、ドイツの関係事務局に要望した資料、情報、文書がまだ手元に届いていないと述べた。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
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