非正規サービス業に従事する女性労働者が増加中:女性の労働市場に対する監督強化の必要性(その1)
2009年01月11日付 Jam-e Jam 紙
【社会部:キャターユーン・メスリー】近年、雇用市場への参入を希望する女性たちの数がかつてに比べ増加している。この問題は、新しいタイプの非正規の職種を出現させた一方、サービス業種に対する監督と〔法的〕整備の立ち後れを、これまで以上に顕在化させている。
労働社会問題省は、女性の雇用にサービス業や事務労働が高い割合で占めていることを明らかにしている。それによると、事務労働者として職業に就いている女性の割合は14%増加し、革命後の最初の数年は15.5%だったものが、イラン暦80年代(西暦2000年代)には約30%に達しているという。さらにサービス業種の労働市場の45%を、女性が占めるようになったともされる。
イラン暦1380年代の初めには、大卒女性の増加に伴い、社会の鍵となる要職に就く女性の割合も増加することが予想されていた。統計によると、女性の学歴の平均上昇率が12%であるのに対して男性のそれは5.7%であった。このことから、〔女性の〕専門化と高学歴化によって、これまで以上に多くの女性が社会に必要とされる職業へと吸収されていくのではないかと考えられていた。しかし、労働市場における女性の参入は、非正規の「偽りの」職種、なかでもサービス業に厳しく限定されていたのである。
〈中略〉
その一方で、イランでは女性たちがサービス業に就くようになってすでに長い年月が経過しているにもかかわらず、彼女たちはこれらの労働活動から得られるべき恩恵や機会を奪われたままとなっている。彼女たちの多くは、より安い賃金を受け取るだけの、男性の代替労働力になっているのである。
「職に就かないと」
22歳の彼女は、地下の作業部屋で装飾用品の製造をしている。勤務時間は朝の8時から午後4時までだ。彼女は言う。「お日様も見られないし、新鮮な空気も吸えない。一ヶ月でたった20万トマーン(約1万8千円)のためにね」。彼女と、同い年の同僚女性8人の学歴は高卒、または高等専門学校である。彼女はこう続ける。「職につかないといけないの。夫は生活費を稼げないし」。保険に入っているかという質問に対し、彼女は笑っただけだった。場違いな質問だったようだ。
「失業なんてイヤ」
26歳の彼女は、その華奢な外見からはもっと若く見える。濃い化粧と饒舌なお喋りで、ラックの上のマントー〔女性たちが着るコートのこと〕を見つめる女性達のを接客している。「いらっしゃい、いかがなさいますか」。
収入は月25万トマーン(約2万2千円)、仕事は朝の9時から夜の9時までだ。大卒だと言う彼女は、しかし次のように続ける。「もちろん、学歴なんて役には立ちませんけど‥‥」。彼女は、男性たちはこんな環境からは逃げていくわよ、こんな給料、こんな陰気なオーナーなんかに付き合っていられないもの、と言ってため息をついた。「でも失業なんていや!」
〔つづく〕
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( 翻訳者:綿引香緒里 )
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