オバマ新大統領が就任、イスラーム世界との相互の敬意に基づく関係建設を約束
2009年01月21日付 Al-Ahram 紙

■ アメリカ、ブッシュのページを閉じ、初のアフリカ系大統領を迎える
■ オバマ、歴史的式典で宣誓
■ 新大統領、イスラーム世界との相互の敬意に基づく関係建設を約束

2009年01月21日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ワシントン:アースィム・アブドゥルハーリク】

バラク・オバマ氏は昨日の歴史的な就任式で、アメリカ合衆国初の黒人大統領として憲法で定められた宣誓を行った。就任式はアメリカ史上最大かつ、最も経費がかかった式典となり、あらゆる年齢の人びとがアメリカ各地からワシントンの広場につめかけ、200万人以上が出席した。

オバマ氏は連邦議会議事堂の西側正面で宣誓を行い、第44代大統領の職に公式に就任した。オバマ氏の宣誓に先立って副大統領となるジョセフ・バイデン氏が、最高裁長官の前で宣誓を行った。

その後オバマ氏は就任演説を行い、「アメリカは希望の時代を迎えている。アメリカ的価値を高めよう」と訴え、共和党の対テロ政策を直接批判しながら、「アメリカが、アメリカ的価値と自国の治安維持を天秤にかけることを許さない」と強調した。

宣誓のはじめには言葉に詰まる場面 もあったオバマ氏だが、「わが国はテロリストたちを打ち負かす」と語り、イラクからのアメリカ軍撤退を急ぐと共に、アフガニスタンでの平和実現を強調した。オバマ氏はまた、共通の利益と尊敬に基づくイスラーム世界との新たな協力関係を築くことを約束した。経済危機をはじめ、イラクとアフガニスタンでの戦争と、中東情勢が、新大統領の優先課題になると予測される。

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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:15635 )