ロシアがシリア、イエメン、リビアに海軍基地建設の方針
2009年01月17日付 Al-Nahar 紙

■ 「ロシアがシリア、イエメン、リビアに海軍基地建設の方針」とロシア国内報道

2009年01月17日付アル=ナハール紙(レバノン)HPアラブ国際面

【ロイター、UPI】

 ロシアの複数の通信社は昨日、ロシアが今後数年のあいだにリビア、シリア、イエメンに海軍基地を建設することを決定したと伝えた。

 ロシアの国営「イタル・タス」通信社は軍幹部の情報として「これらの諸国に我が国の艦隊の基地を建設するのに要する時間を特定することは難しい。しかし近年中には間違いなく建設される」と伝えた。また同幹部は、「今回の事柄に関する政治的決定は実際に下された」と付け加えたという。これに関して、ロシア海軍報道官にコメントを求めるためただちにコンタクトを取ることはできなかった。

 また、アナトリー・ノゴヴィツィン参謀次長は、ノーヴォスチ通信社に対し、「ロシア軍基地を受け入れる港を具体的に特定するのは時期尚早である」と伝え、「諸外国の政府との交渉が進行中である。報道されていることはこの交渉の進捗に悪影響を及ぼすかも知れない」と述べた。

 ロシア政府は、国際政治の場においてより大きな役割を担うことを目指しており、国外での影響力を誇示するため軍に依拠している。

 ロシアの戦略核爆撃機は世界各地において定期的に偵察を行っており、ロシア軍艦艇はロシアの力を誇示するため各大洋域を巡航している。

 ロシア軍幹部は、「ロシア政府は、2017年にウクライナのセヴァストーポリの海軍基地に関する特別協定が失効したときにその損失を補うため、地中海のロシア海軍を増強するかも知れない」と話している。ここ数年この基地をめぐる問題は、ヴィクトル・ユーシェンコ大統領がNATO加盟を試みるウクライナとロシアの摩擦の種になっていた。

 アナリストたちは、シリアのタルトゥース港が再び、ロシアの海軍基地になる可能性があると見ている。冷戦時にはソビエト海軍が地中海に常駐し、タルトゥース港を物資の補給に使用していた。

 ロシアのメディアが伝えたところによると、リビア元首ムアンマル・アル=カッザーフィー大佐が昨年10月にモスクワを訪問した際、リビアのベンガジ港に海軍基地を開設するという案がロシア政府首脳らとの間で議題の一つとして話し合われたという。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:南・西アジア地域言語論(アラビア語メディア翻訳) )
( 記事ID:15637 )