バラク国防相、イスラエルの軍事力に依拠した和平プラン提唱へ
2009年01月22日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ エフード・バラク国防相、イスラエルの軍事力に依拠した地域和平プランを提示
■ サウジアラビアの和平案を改めて拒否

2009年01月22日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1 面

【ナザレ:本紙、ズヘイル・アンドラウス】

 昨日水曜日(21日)の晩、イスラエル労働党党首でもあるエフード・バラク国防相が、「イスラエルはパレスチナやシリアを含む隣国アラブ諸国との和平プランを準備している。そのプランは基本的に、二国間解決ではなく地域的解決 に依拠する」と明らかにした。

 またバラク国防相はイスラエル・テレビ第10チャンネルでの談話で、「そのプランは第一に、イスラエルが中東地域において最強の国家であることを前提とし 、イスラエルはガザ攻撃に際して数年にわたって忘れられないであろう打撃をハマースに与えたように、敵対する者に対しては手痛い打撃を差し向けることが出来る」と述べた。

 またバラク国防相は、最近、地域のアラブ指導者数人と会合し、このプランを提案したと明かし、「彼らはそれに対して理解を示した」と語った。さらに「イスラエルはサウジアラビアの和平案にも、2002年ベイルートでのアラブ・サミットで始めて提起され、一昨年のサウジアラビアの首都リヤドでのサミットで決議されたアラブ和平提案にも同意しない」と述べた。

 またバラク国防相は続けて、「イスラエルが世界に和平プランを提示する時が来た。アラブやその他の和平案を検討するのはやめるべきだ。また和平プランは、イスラエルの軍事力に依拠したものでなければならない」と述べた。さらに、ガザ攻撃の前後やその最中に、イスラエルが「穏健派」と呼ぶところのサウジアラビア、ヨルダン、エジプトなどのアラブ諸国とイスラエルとの間には共通の利害があることが誰の目にも明らかになったとして、「イスラエルとこれらの国々は、レバノンのヒズブッラーやパレスチナのハマースのような過激イスラーム主義と闘っており、同様にイランの影響力が地域に波及することを押さえ込もうとしている。それに加えて、自由主義世界のリーダーたる米政権によるイラン核計画の阻止に向けた尽力においても、両者の利害は一致する。イランの核開発はイスラエルの生存にとって脅威なだけでなく、地域全体の安全と平和に脅威を与える」との考えを表明した。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:15639 )