エジプトがガザ国境のトンネルを破壊、イスラエルはガザ地区周囲に緩衝地帯を要求
2009年02月04日付 Al-Ahram 紙

■ ウマル・スレイマーン、停戦案への回答についてハマースと協議
■ エジプト、ガザ境界のトンネル3つを破壊
■ イスラエル、緩衝地帯設定を要求

2009年02月04日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【カイロ:アシュラフ・アブルハウル、サミール・アル=サイイド】

エジプトのウマル・スレイマーン情報長官は昨日正午、イスラエルとの長期停戦 をめぐる協議を、ハマース政治局メンバーのイマード・アル=イルミー率いるハマース代表団と再開した。

協議の状況を知るパレスチナ情報筋は、「ハマースは昨日の協議のテーブルに、停戦案への回答を提出した」と語り、エジプト側はイスラエルとハマースとの要求の距離を縮め、数日内に停戦合意締結を発表できるよう努力していると指摘した。

協議後に同筋が本紙に明かしたところによると、ウマル・スレイマーン長官との協議では、エジプト案に含まれるあらゆる問題が話し合われた。また、ハマース代表団は数時間のうちにエジプトの当局者と2回目の会合を行うという。一方、イスラエルはガザ地区の周囲に緩衝地帯を設け、イスラエルとの境界線からガザ地区の内側に500メートル入った一帯にかけての武装メンバーの排除を要求している。

【ワシントン:アースィム・アブドゥルハーリク、ラファハ:アフマド・サリーム】

一方エジプトは昨日、ラファハとガザ地区との間にあるトンネル3つを破壊した。アメリカ国務省のロバート・ウッド報道官は、「エジプトは米国や他の多くの国々と協力してガザ地区の境界管理と武器密輸の防止に努めている」「エジプトはトンネルの問題を含め 、境界線で起きている事態を認識している」と強調した。

イスラエルTVのチャンネル2が報じたところでは、国防省のアモス・ギラード国防政策チーム長は、エジプト当局に対して、「イスラエルは時限を定めた停戦には反対であり、無期限の停戦を要求している。また通行所の開放は、〔パレスチナ抵抗勢力に拘束されている〕イスラエル兵ギラード・シャレット問題の進展次第だ」と伝えたという。また、イスラエルのエルサレム・ポスト紙が明らかにしたところでは、イスラエルはアメリカとEUが紅海と地中海に配備しているそれぞれの戦艦の任務を変更し、ガザへ武器を輸送する船舶を取り押さえる権限を与えるよう要請しており、この要求は今日、デンマークの首都コペンハーゲンで行われるアメリカ・EU合同会議で議題に上るという。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:15742 )