クウェート国会議員が「アラブ連盟本部のカラカス移転」を呼びかけ
2009年01月10日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ クウェートのワリード・アル=タブタバーイー議員、アラブ連盟本部のカラカス移転を提案
2009年01月10日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ロンドン:アフマド・アル=ミスリー本紙記者】
クウェート国会でサラフ主義ブロックに所属するワリード・アル=タブタバーイー議員は、アラブ連盟本部をエジプトの首都カイロからベネズエラの首都カラカスへ移転することを提案した。
これは先日イスラエルの対ガザ戦争に抗議して自国駐在のイスラエル大使を追放したベネズエラのウゴ・チャベス大統領の立場を評価したものである。イスラエル政府と完全な外交関係を樹立しているアラブ3ヶ国[※エジプト、ヨルダン、モーリタニア]のいずれも、そのような措置はとっていない。
タブタバーイー議員は金曜日にバハレーンのムハッラク競技場で「ガザを救おう」のスローガンのもと行われた集会での演説において、アラブ諸国指導者の夫人達に対してもイスラエルの対ガザ戦争を止めるための首脳会議開催を呼びかけ、その理由について「彼女達の姿勢は夫達の姿勢よりも強力で決然としたものだったからだ」と述べた。
この集会は、「ガザのパレスチナ人を支援するためのバハレーン国民協会」との協力によりパレスチナ支援協会が開催を呼びかけたものである。タブタバーイー議員は集会で、「私はこのスピーチに、いくつかのメッセージを込めている。...第一のメッセージはアラブ諸国指導者の夫人達へのメッセージであり、ガザ攻撃を停止させるため彼女たちに緊急のアラブ首脳会議の開催を要請する。第二のメッセージは、アラブ連盟本部のカラカス移転の要請である」と述べた。
一部の人々はアラブ連盟本部の移転を呼びかけ、エジプト指導部が、2007年6月以来封鎖されているガザ地区との境界にあるラファハ通行所の恒久的開放を拒否したことに対し、「今回の戦争に加担している」と非難している。一方、タブタバーイー議員の[カラカス移転の]呼びかけは、全てのアラブ諸国政府に対する彼の不満を表している。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:15765 )