分離主義組織であるPKK組織のリーダー、アブドゥッラー・オジャランが逮捕された日を記念して、民主市民党(DTP)の議員を含むグループが、バトゥマン県のサナット通りをデモ行進し、記者会見を行おうとした。しかし警察がデモの許可を出さずに大騒ぎとなり、15人のデモ参加者が逮捕された。
バトゥマン県の民主市民党員たちは、アブドゥッラー・オジャランの逮捕から10年を記念して、サナット通りで記者会見を行おうとした。参加者の中にはバトゥマン選出の民主市民党国会議員アイラ・アカット・アタとベンギ・ユルドゥズに加え、ヒュセイン・カルカン市長や次期市長候補のネジュデト・アタライもおり、1万人ほどの群衆が民主市民党の県支部の建物の前に集まった。デモ参加者たちは「アポ(オジャラン)万歳」「オジャランに自由を」といったスローガンを掲げてサナット通りを行進し、記者会見を行う予定であった。しかし警察はサナット通りの入り口で群衆の前を塞ぎ、デモを許可しなかった。群衆が歩きながら抗議すると、警察は介入。デモ参加者を散らすために催涙ガス入りの爆弾を放った。参加者たちは通りに散っていきながら警官に投石した。15人のデモ参加者が逮捕された。
■ 子どもたちが押しつぶされ、20人が怪我
分離主義者の首領であるアブドゥッラー・オジャランの逮捕10周年を記念し、民主市民党の党員たちは、バトゥマンのサナット通りで記者会見を設定した後、無許可でデモ行進を行おうとした。警察はこれに介入し、周囲は騒然となった。警察はデモの一団を高圧放水器で放水したり、催涙ガス入りの爆弾を投げたりし、また警棒を使って追い払った。デモ参加者たちは、道端に転んだ子供たちに覆いかぶさって、彼らを守ろうとしたが、間に合わなかった。警察の介入で気を失った女性たちや子供たちの手をとって起こそうとした。介入のあと通りに逃げたデモ参加者たちは警官へ投石し、7人の子どもを含む20人が負傷して病院へ搬送された。負傷者を病院へ運ぶ救急車の到着は遅れ、民主市民党の党員たちの反感を買った。事態が終息した後、民主市民党のバトゥマン選出国会議員ベンギ・ユルドゥズとアイラ・アカット・アタ、そして民主市民党党員の一団は、再びサナット通りへやってきて記者会見を行った。ベンギ・ユルドゥズ議員は「我々はこの国に集会とデモの自由があると言った人々を覚えています。この事件が大事になった責任はバトゥマン知事のレジェプ・クズルジュク氏にあり、我々は彼を非難します。バトゥマン知事は、公正発展党のための知事のように行動しています。我々は圧力には屈しません。現にあらゆる干渉があっても、こうして会見を開きました」と語った。
民主市民党のバトゥマン選出国会議員であるアイラ・アカット・アタは、警察は正義を求める国民に対して高圧放水器で放水し、催涙爆弾を投げたとし、「デモ行進と集会が禁じられるなら、それに相当するものを何であれやりますよ。今日は抗議の日でした。喜びの日ではなくて」と語った。民主市民党の国会議員たちはこの後、病院で治療を受けた患者達を慰問した。事件の際バトゥマン・トゥルグト・オザル大通り、ジュムフリイェト通り、ギュリスタン通りでは、数軒のオフィスの窓ガラスが割られていた。道に投げ捨てられたゴミ箱や石を集めるために、市は清掃チームを派遣した。
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( 翻訳者:杉田直子 )
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